reylF は、長編Web小説を書くためのテキストエディターアプリです。Android 版と Windows 版、ブラウザで使う Web 版があります(Windows 版の違いは 14. Windows 版、Web 版の違いは 15. Web 版)。主な機能は、折りたたみ端末やタブレットでのデュアルペイン表示、タグ(しおり)管理、縦書き組版とPDF出力、AIアシスト、Git同期です。
このマニュアルは、reylF のドキュメントとして開けるMarkdownファイルです。設定画面の「マニュアルを開く」から開きます(ドキュメント一覧には表示されません)。マニュアルの一部をAIチャットの参照テキストとして渡し、使い方を質問することもできます。
目次
- 基本概念
- ホーム画面(Start)
- ドキュメント一覧画面
- グループ一覧画面
- エディター画面
- デュアルペイン(2画面表示)
- テキストプレビュー / Markdownプレビュー
- タグ機能(ドロワーとタグ一覧)
- AIアシスタント画面
- Git同期と競合解決(マージ)
- 設定画面
- キーボードショートカット
- Markdown記法リファレンス
- Windows 版
- Web 版
1. 基本概念
ドキュメント
reylF で作成する文章の単位です。形式はプレーンテキスト(.txt)または Markdown(.md)で、エディター画面上部の拡張子表示をタップして切り替えられます。原稿は端末内に保存され、自動保存と手動保存のどちらにも対応しています。
グループ
ドキュメントを階層構造で整理するフォルダーです。グループの中にサブグループを作れ、各ドキュメントはいずれか1つのグループに入ります。
タグ(しおり)
ドキュメントの特定の行に付ける色付きのマーカーです。シーン・登場人物・伏線・推敲予定箇所などの目印に使えます。名前と色を設定でき、同じタグを複数のドキュメントの複数の行に付けられます。本文の編集で行が増減しても、タグは元の行の内容に合わせて位置を自動追従します。
デュアルペイン
画面を2つの「ペイン」に分け、それぞれに別のドキュメント(または同じドキュメントの別の箇所・プレビュー)を開けます。折りたたみ端末やタブレットの大画面を活かし、設定資料やプロットを見ながら本文を書けます。分割の方向は左右(既定)と上下から選べます。
Git同期
ドキュメントとタグをGitHubリポジトリと同期します。複数の端末でのデータ共有、変更履歴の管理、バックアップに使えます(使うには設定が必要です。→ 11.8 Git / GitHub設定)。
2. ホーム画面(Start)
アプリを起動すると最初に表示される画面です。
Git同期(Pull / Push)
GitHubとの接続を設定すると、上部バーに同期用の雲アイコンが表示されます。
- Pull(↓ 雲マーク): GitHubから最新の変更を取得します。
- Push(↑ 雲マーク): 未送信のデータをGitHubへ送信します。未送信データがあるときは件数バッジが表示されます。
- 同期が競合などで止まっている接続があると、上向きの雲マークが赤くなります。赤いときに押すと、送信ではなく設定の Git 同期画面が開き、止まっている接続が 1 つだけならその修復ダイアログまで開きます。止まった理由はアプリを再起動しても残り、修復するか同期が通るまで消えません。
- GitHubへ送信されるのは、明示的にPushボタンを押したときのみです(高度な設定で「1日に1回Pushする」をオンにした場合を除く)。
- 件数バッジの数字は、原稿や画像など、変更があったファイルの件数です。しおり、フォルダーの並び、組版の設定、内部設定やメタデータの変更は件数に含みませんが、Pushすると一緒に送信されます。
- 多数の原稿がリポジトリの最上位へ移動するなどの大きな変更を含むときは、送信前に確認ダイアログが表示されます。キャンセルを選ぶと送信を中止します。
インポートで取り込めるもの
ファイルを選ぶと、中身から種類を自動判別して取り込みます。事前に形式を指定する必要はありません。
| 選んだファイル | 取り込み方 |
|---|---|
テキスト(.txt / .md) |
新しいドキュメントとして取り込み、エディターで開きます。 |
| 「全ドキュメントをエクスポート」で作った ZIP | 含まれる原稿をそれぞれ新しいドキュメントとして取り込みます。既存のドキュメントは変更されず、完了後に件数を通知します。 |
| 「タグ付きエクスポート」で作ったバックアップ | 復元の確認画面を表示したうえで、原稿・タグ・グループを復元します。端末内に同名の原稿がある場合は、バックアップの内容で上書きされます。 |
| 組版プリセットの ZIP | 件数と、同一IDのプリセットの扱い(上書きまたはスキップ)を確認してから取り込みます(→ プリセットの持ち出しと取り込み)。 |
- 取り込めないファイル(PDF・画像など)を選んだときは、「このファイルは取り込めません」と表示されます。
- テキストの文字コードは UTF-8 に対応しています。取り込んだドキュメントはグループ未設定になります。
- ZIP から取り込める原稿は 2,000 件、合計 200 MB までです。上限を超える場合は取り込みを中止します。
ほかのアプリから取り込む
ほかのアプリの「共有」や「アプリで開く」(Windows 版ではエクスプローラーの「プログラムから開く」)で reylF を選ぶと、テキストやファイル(.txt / .md など)を新しいドキュメントとして複製・取り込み、エディターで開きます(元のファイルは変更されません)。
- ドキュメント名はファイル名か共有元の件名になり、どちらも無いときは「インポート」になります。
.mdファイルや Markdown として共有されたものは Markdown で取り込みます。 - 取り込んだドキュメントはグループ未設定になります(UTF-8 対応、1回につき1件まで)。Windows 版で reylF が起動中のときは、そのウィンドウに取り込みます。
最近のドキュメント
画面下部に、直近に編集したドキュメントを最大5件、カードで表示します。 カードにはドキュメント名・最終更新日時・本文冒頭のプレビュー・文字数・操作時間が表示されます。カードをタップするとエディターが開きます。
- 表示順: 保存履歴のあるドキュメントを優先し、その中で更新日時の新しい順に並びます。取り込んだだけのドキュメントも、一度編集して保存すると上位に表示されます。
- 読み取り専用の原稿: 読み取り専用のドキュメントは表示されません。「編集できるようにする」でロックを解除して編集・保存すると、次回から表示対象になります。
- 競合の警告: Git同期で競合が起きているドキュメントは、「文章が競合しています」と赤字で表示され、常にリストの先頭に表示されます。タップすると競合解決画面(→ 10章)が開きます。
3. ドキュメント一覧画面
端末内に保存されているすべてのドキュメントを、グループの階層を使わずに一覧表示する画面です。
上部の並び替えアイコンから、「更新日時(新しい順/古い順)」「名前(昇順/降順)」「作成日時(新しい順/古い順)」で一覧を並び替えられます。
検索
一覧の上部の検索バーでドキュメントを検索できます。
- キーワードを入力すると、ドキュメント名で即座に絞り込みます。
- 「本文も検索」をオンにすると、ドキュメントの本文全体も検索します(原稿が多いと数秒かかることがあります)。
ドキュメントカード
カードをタップするとエディター画面が開きます。競合が起きているドキュメントでは競合解決画面、読み取り専用のドキュメントではプレビュー画面が開きます。
- 形式バッジ: ドキュメント名の右に
txtまたはmdのバッジが表示され、ファイル形式がわかります。 - 読み取り専用の表示: 読み取り専用のドキュメントには鍵マークと「読み取り専用」が表示されます。誤操作を防ぐため、削除ボタンとフォルダー変更ボタンは表示されません。
- 情報表示: カード下段に、総文字数と執筆の累積時間(操作時間)が表示されます。
- カード右端の操作: 目アイコンでテキストプレビュー、本アイコンで直接組版プレビューを開けます。フォルダーアイコンで所属グループを変更し、ゴミ箱アイコンでゴミ箱へ移動します。
4. グループ一覧画面
フォルダーの階層でドキュメントを分類・整理する画面です。ホーム画面の「グループ一覧」から開きます。
-
階層の移動: グループをタップすると下の階層へ移動します。上部のパンくずリストをタップすると上の階層へ戻ります。
-
原稿の閲覧: ドキュメントをタップするとエディターが開きます。目アイコンでプレビュー、本アイコンで組版プレビューが開きます。
-
読み取り専用の原稿: 読み取り専用の原稿を開くと、まずプレビュー画面が表示されます。上部の「編集できるようにする」または鉛筆アイコンをタップし、確認ダイアログで承認すると編集できるようになります。
-
並び替え: 上部バーの並び替えアイコンで原稿の表示順を変更でき、「↑↓(並び替え)」ではハンドル(≡)のドラッグでグループ自体の順序を並び替えられます。
-
シリーズ組版: 原稿が含まれる階層では、上部バーまたはグループ行の本アイコンからシリーズ組版を開けます(→ シリーズ組版)。
-
メニュー(⋮): 削除した原稿を管理するゴミ箱を開けます(Git同期中のフォルダーでは「画像を追加」も利用可能)。
グループの操作とGit同期時の注意点
- グループの組版: グループ行の本アイコンから、そのグループのシリーズ組版を開けます。本アイコンは直下に原稿が1つ以上あるグループに表示され、ロック中も使えます。綴じ方を保存済みならプレビュー、未保存ならセットアップ画面が開きます。
- グループの移動: グループ行の移動アイコンから、グループを別の親グループの配下へ移動できます。
- リポジトリを跨ぐ移動(コピー動作):
- 異なるリポジトリと同期しているグループの間、またはリポジトリの中から外へグループを移すと、移動の代わりにコピーを行います。
- 実行前の確認ダイアログに、複製されるドキュメントと画像の件数が表示されます。
- コピーしたドキュメントは、元のデータとは別の新しいデータになります。元の原稿を消すときは、コピーの完了後に元のグループを手動で削除してください。
- ※同じリポジトリの中での移動と、Git同期を使っていないグループの間での移動は、通常の移動になります。
- Git の除外設定に一致する場所: Git 同期しているグループで、グループの改名や原稿・グループの移動先が Git の除外設定(
.gitignore・.git/info/exclude・全体の除外設定)に一致する場合は、同期から漏れるのを防ぐため、変更を中止してメッセージを表示します。 - 予約名グループ:
.reylf、.git、.trash、backupの4つの名前は、システムの管理用フォルダーと重なるため、グループ名には使えません。大文字・小文字の違いと前後の空白は区別しません(.GIT、Backupなども使えません)。.gitについては、末尾にドットや空白を付けた綴り(.git.など)と、Windows の短い名前git~1(GIT~1、git~1.なども)も同じフォルダーを指すため使えません。
リポジトリ連携時のファイル表示
Git同期を設定すると、リポジトリ内のファイルとフォルダーがグループ一覧にそのまま表示されます。PCなどで作った外部のファイルも端末で確認できます。
- 原稿以外のファイル(PDF・画像・設定ファイルなど):
- 専用のアイコンで表示され、タップするとビューアーで開きます。右端の
⋮メニューから、他アプリへの共有と端末への保存ができます。 - 画像ファイル(PNG / JPEG / WebP / GIF)は一覧にサムネイルで表示されます。
- 専用のアイコンで表示され、タップするとビューアーで開きます。右端の
- 外部のテキストファイル(.txt / .md 以外):
- リポジトリ内のテキストファイルは、拡張子にかかわらず等幅フォントのプレビューで閲覧できます。
- プレビュー画面で「編集できるようにする」を実行すると、reylFのエディターで編集・保存できます。
- 安全のための読み取り専用:
- リポジトリにあるファイルとフォルダーは、誤って変更しないよう最初はすべて読み取り専用です。編集するファイルだけ、個別にロックを解除してください。
階層内検索
一覧上部の検索欄から、現在開いている階層の配下にあるドキュメントをまとめて検索できます。
- 検索の範囲は、現在開いている階層と、そのサブグループすべてです。
- 「本文も検索」をオンにすると、ドキュメントの本文も検索します。
- 「そのほかのファイルも検索」をオンにすると、原稿以外のファイルの名前と、テキストファイルの中身も検索します。
5. エディター画面
テキストを入力・編集する画面です。
上部バー
中央(タイトル領域)
- ドキュメント名: タップするとその場で名前を編集できます。空のまま確定すると元の名前に戻ります。Git 同期しているドキュメントで、新しい名前のファイルが Git の除外設定(
.gitignore・.git/info/exclude・全体の除外ファイル)に一致するときは、名前を変えずにメッセージを表示します。 - 拡張子(.txt / .md): タップするとテキストモード(
.txt)とMarkdownモード(.md)が切り替わります。モードに応じて、下部ツールバーの項目とプレビューの種類が変わります。Git 同期しているドキュメントで、切り替え後のファイルが Git の除外設定に一致する場合は、切り替えを中止してメッセージを表示します。
右側
- 保存状態(● 未保存 / ✓ 保存済み): タップすると手動で保存します。長押しすると、エディターを開いたままこのドキュメントの所属グループを変更できます(未保存の変更があるときは移動前に自動保存)。
- タグマーク: タグドロワー(→ 8章)を開きます。
- ⋮(メニュー): オーバーフローメニューを開きます(下記)。
オーバーフローメニュー(⋮)
| 項目 | 操作内容 |
|---|---|
| 全文コピー | 本文全体をクリップボードにコピーします。 |
| 投稿サイト | この原稿で使う記法と投稿先を選びます(→ 11.6 投稿サイト)。「標準に従う」と、登録済みの投稿サイトが一覧で表示されます。テキストモードでは、選んだ後に本文中の記法を一括で変換するかを確認します(読み取り専用のときは表示されません)。 |
| 投稿サイトを開く | 本文をクリップボードにコピーしてから、設定した投稿先のURLをブラウザで開きます(URLを設定したときに表示されます)。 |
| 作業机を開く | 本文をクリップボードにコピーしてから、外部の文章チェックサービス「文章の道具箱」の作業机をブラウザで開きます。作業机に貼り付けると、表記ゆれや長い文などを確認できます。本文は自動では送られません。 |
| エクスポート | 本文をテキストファイルとして他アプリへ共有します。 |
| タグ一覧 | タグドロワーを開きます。 |
| テキスト / マークダウンプレビュー | 現在のモードに応じたプレビュー画面を開きます。開いた時点で原稿を保存します。 |
| 組版・PDF出力 | 文庫〜A4判の縦書き・横書きの組版プレビューと、PDF・画像の出力画面を開きます(→ 7章)。 |
| 整形 | 一字下げや記号・句読点の統一など、選んだルールを本文全体または選択した行に適用します(テキストモードのとき。→ 整形)。 |
| 文章チェック | 長い一文や文末の重複などを検出し、校正を支援します(テキストモードのとき。→ 5.4 文章チェックパネル)。読み取り専用のときも実行できます。 |
| 変更履歴 | 過去の保存(復元ポイント)の一覧から、その時点の本文をプレビュー・復元します。 |
| 読み取り専用に戻す | 編集できるようにしていた同期リポジトリの原稿を読み取り専用に戻し、プレビューを開きます(未送信の変更があるときは、先に同期を済ませてください)。 |
| 設定 | 設定画面を開きます。 |
※「読み取り専用に戻す」「設定」「ドキュメントを削除」は、常にメニューの一番下に表示されます。
変更履歴の利用について
- 端末内の記録: GitHubと連携していなくても、reylFが端末内に過去の版を自動で記録します。記録は端末内にあるため、端末の紛失や故障に備えるバックアップには Git同期 または 保存管理のエクスポート を使ってください。
- 差分の確認: プレビュー画面の「現在との差分」タブで、選んだ過去の版に戻したときに変わる箇所(追加行=緑、削除行=赤)を確認できます。
- 文字数推移グラフ: 右上のグラフアイコンをタップすると、保存時刻ごとの文字数の推移を折れ線グラフで確認できます。履歴一覧とグラフに含まれるのは、本文が変わった保存です(タグの付け替えだけの保存などは含みません)。
- 履歴の保持期間: 90日を過ぎた履歴は自動でまとめられ、個別に復元できなくなります。変更履歴の対象はテキストの本文で、画像ファイルは対象外です。
整形
メニュー(⋮)の「整形」を選ぶと、表記の揺れや体裁を一括で整えられます(テキストモードで使えます)。
- 適用範囲: テキストを選択していないときは本文全体、選択しているときは選択範囲を含む行全体が対象です。
- 項目の選択: 項目は「字下げと空き」「記号」「文字幅」の3つのグループに分かれています。グループの見出しを押すと開き、閉じた見出しにはオンの項目の数が出ます。実行する項目にチェックを入れて「整形する」を押します。チェックの状態は次回も引き継がれます。設定の「整形」(→ 11.4 整形)でも同じ項目を変えられます。
| グループ | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 字下げと空き | 一字下げ | 地の文の行頭に全角スペースを挿入します。対象外は、空行、すでに字下げされている行、台詞の行(「」『』()で囲まれた行)です。下げない行は「編集」から追加できます(下記)。 |
| 字下げと空き | !?の後を空ける | 感嘆符・疑問符の直後に全角スペースを1つ挿入します。「!?」のように続くときは、最後の記号の後にだけ挿入します。行末、閉じ括弧の前、句読点や三点リーダの前、すでに空白があるところには挿入しません(半角の !? は、組版の縦中横を保つため対象外です)。 |
| 記号 | ・・・を…に | 3つ続く中黒(・・・)を三点リーダ(…)に変換します。単独の中黒は変換しません。 |
| 記号 | …を偶数個に | 日本語組版の慣例に合わせ、奇数個並んだ三点リーダ(…)に1つ足して偶数個(2つで1組)に揃えます。 |
| 記号 | ——を──に | 2つ以上続くダッシュを罫線の文字に置き換え、ダッシュの間の隙間をなくします(初期状態はオフ)。 |
| 記号 | 閉じ括弧の前の句読点を削る | 「そうだ。」→「そうだ」のように、閉じ括弧の直前の句読点を削除します。 |
| 記号 | 重なった句読点を1つに | 「そうだ。。」→「そうだ。」のように、重なった句読点を1つにします。 |
| 文字幅 | 括弧を全角に | 半角の ( ) [ ] { } を全角に変換します。 |
| 文字幅 | !?(なし / 全角 / 半角) | 感嘆符・疑問符を全角か半角に統一します。組版の縦中横の設定に合わせて選んでください。 |
| 文字幅 | 英数字(なし / 全角 / 半角) | 英数字(0-9, A-Z, a-z)を全角か半角に統一します。縦書きの組版では、全角は正立し、半角は横倒しで配置されます。 |
| 字下げと空き | 会話文の前後の空行(なし / 入れる / 削る) | 「入れる」は、地の文と台詞の行が続くところに空行を1つ入れます(横書きで読ませるWeb小説向け)。「削る」は、地の文と台詞の行の間にある空行1つを削ります(縦書きの本向け)。空行が2つ以上続くところ(場面の区切り)と、地の文どうし・台詞どうしの間の空行はそのまま残ります。 |
※改ページ・章タイトル・見出しの行([newpage] / [newpage:…] / === / [chapter:…] / # …)と、行内のルビ・傍点の記法(|漢字《かんじ》 / 《《傍点》》 など)の内側は、整形の対象外です。
一字下げしない行を追加する
整形の「一字下げ」の下の「編集」(または設定の「整形」の「編集」)から、字下げ対象外の行パターンを追加・編集・削除できます(「」『』()の行は初期状態で対象外です)。
- 始まりと終わりに記号を入れると、その記号で囲まれた行を下げません(例:
《と》で《念話》の行)。 - 終わりを空にすると、始まりの記号で始まる行をすべて下げません(例:
※で始まる注記)。
行番号ガターとステータスバー
- 行番号(ガター): エディター左端の行番号をタップ/ダブルタップ/長押しすると、その行にタグを付けたり外したりできます。それぞれの操作に割り当てる動作は設定画面で変更できます(→ 11.2)。
- 位置不明タグマーカー: マーカーが丸の代わりに**三角形(警告マーク)**で表示されている行は、同期などで行の位置がわからなくなったタグです(→ 位置がわからなくなったタグ)。
- ステータスバー: ツールバーのすぐ上に常に表示され、「文字数(改行除く)」「操作時間」「カーソル位置(行:列)」「総行数」をリアルタイムで表示します。
操作時間
原稿を開いて作業していた時間を計測し、ステータスバーと一覧のカードに表示します。
- 計測の対象: 加算されるのは、原稿が画面の最前面に表示されている時間だけです。アプリを閉じている時間、画面が消灯している時間、2画面モードで反対側のペインを操作している時間は加算されません。
- 端末内の記録: 操作時間は端末内にだけ記録されます。Git同期、ZIPエクスポート、原稿の複製では引き継がれません。
- 読み取り専用: 読み取り専用で開いている原稿と外部の同期ファイルでは計測しません。
未保存変更ダイアログ
自動保存がオフのとき、未保存の変更を残したまま画面を離れようとすると、確認ダイアログが表示されます。
| ボタン | 操作内容 |
|---|---|
| 保存して閉じる | 編集内容を保存して画面を閉じます。 |
| 保存せずに閉じる | 本文を最後に保存した状態に戻して閉じます(Undo履歴も消去します)。 |
ダイアログの外をタップするか戻る操作をすると、エディター画面に戻って編集を続けられます。
※自動保存がオンのときは、確認ダイアログを表示せずに保存して画面を閉じます。
5.1 ツールバー(テキストモード)
エディター下部に並ぶ操作ボタンです。ボタンの表示・非表示と並び順は設定で変更できます(→ 11.2)。
| ボタン | 操作内容 |
|---|---|
| 虫眼鏡 | 検索パネルを開きます。 |
| 検索置換 | 置換パネルを開きます。 |
| ↩ / ↪ | 元に戻す(Undo) / やり直し(Redo)。操作できないときはグレー表示になります。 |
| ルビ | ルビ挿入ダイアログを開きます。テキストを選択しているときは、その文字列が親文字になります。カーソルが既存のルビ記法の上にあるときは、そのルビを編集・削除できます。全角空白などの空白だけを親文字にして、何もないところにルビを振ることもできます。 |
| B / I / 傍点 | 太字 / 斜体 / 傍点。選択しているときは選択した文字列を記法で囲み、選択していないときは入力ダイアログを開きます。太字・斜体の記法は投稿サイトの設定に従います。傍点の記法は個別に設定できます(→ 11.6 投稿サイト)。 |
| 虹 | ゲーミング装飾。選択範囲を [[gaming:…]] で囲みます。テキストプレビューでは流れる虹色、組版・PDF出力では虹のグラデーションで描画されます(サポーターを購入すると使えます。→ 11.12 開発を支援)。 |
| あ゛ / あ゜ | 濁点 / 半濁点。テキストを選択しているときは、選択範囲のかなすべてに濁点・半濁点を付けます(すでに付いているときは外します)。初期状態では非表示です。 |
| 章 | 章タイトル挿入ダイアログを開きます。 |
| 改ページ | カーソル位置に改ページの記法を挿入します。 |
| 配置付き改ページ | 改ページ後のページで文字を寄せる位置と書字方向を選び、[newpage:左右:上下:書字方向] を挿入します。改ページの行で開くと、その行を書き換えます。初期状態では非表示です(→ 改ページの後を中央などに寄せる、改ページの後を別の書字方向で組む)。 |
| 中央揃え / 行末揃え | カーソルのある行を [[mid:…]](中央)/ [[end:…]](行末。縦書きは下、横書きは右)で囲みます。もう一度押すと外れます。初期状態では非表示です(→ 1行を中央・行末にそろえる)。 |
| 挿絵 | 画像を選び、重ねる文字(空欄可)を聞いてから [[image:パス]] を独立した行として挿入します。組版では1ページに1枚を配置します。 |
| 文章チェック | 文章チェックパネルを開きます(→ 5.4 文章チェックパネル)。初期状態ではメニュー(⋮)の中にあります。 |
| 目 | テキストプレビューを開きます。 |
| ★(AI) | AIアシスタントを開きます。テキストを選択しているときは、その範囲を参照テキストとして渡します(APIキーを設定すると表示されます)。 |
| …(非表示のツール) | ツールバーで非表示にしている機能の一覧を開きます。一覧から直接実行できます。 |
※自作のカスタム挿入ツール(→ 11.2)も、このツールバーに追加できます。
5.2 ツールバー(Markdownモード)
Markdownを編集するときのツールバーです。検索・置換・Undo/Redo・ルビ・プレビュー・AIのボタンと、見出し・リスト・太字・リンク・テーブル・画像などを挿入するボタンが並びます。
画像の挿入
画像ボタンをタップすると、挿入の方法を選べます。
- リポジトリから選ぶ: Git同期しているリポジトリ内の画像を選びます。フォルダーを辿って画像をタップすると、本文に
を挿入します。 - 端末から追加する: 端末内の画像ファイルをリポジトリに追加し、本文に挿入します。保存先のフォルダーを選んで「ここに保存」を押した後、画像を選びます。
ドキュメント移動時の画像パス自動調整
ドキュメントを別のフォルダーへ移動すると、本文中の画像への相対パスを移動後の位置に合わせて自動で書き換えます。隣の images/ フォルダー内の画像も一緒に移動先へ移します。
5.3 検索・置換パネル
| 要素 | 説明 |
|---|---|
検索入力欄 / 2/5 表示 |
検索する文字列を入力します。現在の一致位置と、一致した総件数を表示します。 |
| ↑ / ↓ | 前後の一致箇所へ移動します。 |
| × | パネルを閉じます。 |
| 置換入力欄 / 置換 / 全置換 | 置換後の文字列を入力します。「置換」は現在の一致箇所だけを、「全置換」はすべての一致箇所を置換します。 |
| 正規表現スイッチ | オンにすると、検索文字列を正規表現のパターンとして扱います。 |
正規表現検索・置換の仕様
- 大文字・小文字: スイッチのオン・オフにかかわらず、区別せずに検索します。
- 後方参照: 置換欄に
$1,$2と書くと、検索パターンのグループ(丸括弧で囲んだ部分)に一致した文字列が入ります(例:「(.+?)」→『$1』。台詞の「」を心の声の『』にまとめて変えるときなどに使えます)。 - エスケープシーケンス: 置換欄で
\n(改行)、\t(タブ)を使えます。バックスラッシュそのものは\\、ドル記号は\$と書きます。 - 位置指定:
^(行頭)、$(行末)を使えます(.は改行以外の文字に一致します)。 - プレビュー連動: プレビュー画面のハイライト連動は、正規表現モードがオフのときに働きます。
5.4 文章チェックパネル
本文を解析し、読みにくい箇所や誤りの可能性がある箇所を指摘します。
- 対象項目: 長い一文、読点の多用、同じ文末の連続、近くでの同じ言葉の重複、ら抜き・い抜き言葉、括弧の対応ミス、表記揺れなど。
- 動作の原則: 文章チェックは指摘を表示するだけです。本文を書き換えるのは、利用者が自分で操作したときだけです。
| 要素 | 説明 |
|---|---|
3/12 件 表示 |
現在の指摘の番号と、指摘の総件数です。解析中は –/– 件 と表示されます。 |
| ↑ / ↓ | 前後の指摘箇所へ移動します。本文がその位置までスクロールし、カーソルも移動します。 |
| 指摘内容 | 選択中の指摘の内容を表示します。 |
| この指摘を無視する | パネルを閉じるまで、その指摘を非表示にします。同じ文や同じ語に対する指摘もまとめて非表示になります。 |
| 辞書に追加 | 指摘された語をユーザー辞書に追加する画面を開きます(語や読みを直してから登録できます。→ 11.3 文章チェック)。 |
| × | パネルを閉じます。指摘マーカーも消えます。 |
指摘マーカーの表示仕様
- 指摘箇所に波線が表示されます。選択中の指摘は濃い波線になり、該当する語句にも強調色が付きます。
- 本文の波線をタップすると、その位置の指摘に切り替わります。
- 本文を編集すると、編集後の内容で自動的に解析し直します。
AIでチェック
ルールによる検出では見つけにくい誤字・誤変換、脱字・衍字、助詞や活用の不自然さ、文のねじれ、固有名詞の不整合などを、AIが解析します。
- 実行条件: AIプロバイダとAPIキーを設定すると、ボタンが表示されます。解析はボタンをタップしたときだけ実行します。
- 段落単位のキャッシュ: 解析済みの段落は記録されます。本文を編集した後にもう一度実行すると、変更した段落だけをAIへ送って解析します。
- ユーザー辞書の反映: ユーザー辞書に登録した語句をプロンプトに含めてAIに渡すため、作中の造語や登場人物名が誤字として扱われるのを防ぎます。
- 表示切り替え: 解析が終わると「機械」「AI」のチェックボックスが表示され、それぞれの指摘の表示・非表示を切り替えられます。
6. デュアルペイン(2画面表示)
大画面の端末、タブレット、開いた状態の折りたたみ端末では、2画面表示(デュアルペイン)を使えます。
画面の配置と切り替え
- 自動切り替え: 画面の幅に応じて自動で2画面に切り替わります(設定の「画面モード」で 自動 / 1画面 / 2画面 を選んで固定することもできます)。
- 分割方向: 左右分割(既定)と上下分割から選べます。上下分割は、縦持ちのスマートフォンやタブレットで「上に資料、下に本文」のように使うときに向いています。
- 一時切り替えスイッチ: ホーム画面のヘッダー左端の 1画面 / 2画面 の切り替えスイッチで、その場でレイアウトを変えられます(分割方向が左右でも上下でも表示されます)。スイッチを ON にしている間は「画面モード」に関係なく2画面になり、OFF に戻すと「画面モード」の設定に従います。
- 画面配置の設定: 2画面になったとき、直前に開いていた画面を左右(または上下)のどちらに置くかを設定できます。
操作と連動
- 比率の変更: 中央の仕切りバーをドラッグすると、左右(上下)のペインの比率を変えられます。中央付近では均等(50:50)の位置に吸着します。
- ペインの入れ替え: 仕切りの中央のつまみをダブルタップすると、両ペインの位置が入れ替わります。
- アクティブペイン: 枠線が強調されているペインが操作対象(アクティブペイン)です。ペイン内をタップするとアクティブペインが切り替わります。Android では、非アクティブなペインを最初にタップしたときはペインの切り替えのみが行われます。Windows 版では、初回のクリックでペインが切り替わると同時に、ボタンや本文のクリック操作も実行されます。
- リアルタイム同期: 同じドキュメントを両方のペインで開くと、一方の編集内容がリアルタイムでもう一方に反映されます(カーソル位置とスクロール位置はペインごとに保持されます)。
- プレビュー追従: エディターとプレビューを並べて表示しているとき、プレビュー側の「追従」スイッチをオンにすると、エディターのスクロールや検索位置に合わせてプレビュー画面も自動で連動します。
- 戻る操作: システムの「戻る」操作を行うと、まずアクティブなペイン内で前の画面に戻ります。それ以上戻れない場合は、直前に操作していたもう一方のペインへフォーカスが移ります。
7. テキストプレビュー / Markdownプレビュー
テキストプレビュー(.txt)
ルビ・傍点・章タイトル・改ページなど、小説用の特殊記法を整形して表示します。
- 記法互換性: 小説家になろう、pixiv、カクヨムなど各投稿サイトの記法で書いた原稿を、それぞれの記法に従って解釈して表示します。
- ゲーミング表示:
[[gaming:…]]で囲んだ範囲は、サポーター購入後に、流れる虹色のアニメーションで表示されます。流れる速さは 11.13 ゲーミング の「流れる速さ」に従います。始まりの色は囲みごとに隣の色へ1つずつずれるため、短い囲みを続けて置くと、全体がつながったグラデーションになります(組版とPDF出力も同じ順序です)。未購入のときは、通常の文字色で表示されます。
| 上部バーの要素 | 操作内容 |
|---|---|
| ← | 前の画面に戻ります。 |
| 追従スイッチ | オンにすると、エディターのスクロールと検索ハイライトに合わせてプレビューが動きます。 |
| 鉛筆 | エディター画面に切り替えます。 |
濁点・半濁点付きのかな表示
「あ゙」「な゙」「か゚」のように、通常の文字変換で入力しにくい濁点・半濁点付きのかなも扱えます。
- 表示推奨フォント: 画面表示と組版で「源暎こぶり明朝」または「源暎ちくご明朝」を選ぶと、濁点・半濁点がかなと合わさって1マスに収まった形で表示・組版されます。
- 倫明朝: 「倫明朝」では、すべてのひらがな・カタカナ(小書きのかなを含む)で、濁点・半濁点がかなと合わさって1マスに収まります(例: 「あ゚」「ん゙」「ぁ゙」)。ツールバーの「あ゛」「あ゜」は、倫明朝で付けられるかなにも濁点・半濁点を付けます。
- 他フォントでの表示: ほかのフォントでは、濁点記号が隣のマスへずれて表示されることがあります。文字データは標準的なUnicodeのまま保持されるため、他アプリへのコピーや投稿にそのまま使えます。
Markdownプレビュー(.md)
見出し・表・リスト・引用・コードブロックなどを、標準的なMarkdownのスタイルで表示します。
- 図表・数式描画: Mermaid記法のダイアグラムと、KaTeXによる数式(
$...$/$$...$$)を描画します。どちらもオフラインで描画できます。 - 画像の表示: ドキュメントに取り込んだ画像と、Git同期リポジトリ内の相対パスで参照した画像を表示できます。
組版プレビュー / PDF出力(文庫ページメーカー)
本文を文庫・新書・B6・四六・A5・菊・B5・A4判などの判型に合わせて縦書き(または横書き)で組版し、ページをめくる形式でプレビューできます。印刷入稿用のPDFと、全ページの画像(PNG / BMP)を書き出せます。
入口
| 開く場所 | 何が開くか |
|---|---|
| ドキュメント一覧・グループ一覧のカードの本アイコン | その原稿1つを組んだプレビュー(エディターを開かずに組版できます。読み取り専用の原稿でも使えます) |
| エディターのメニュー(⋮)→「組版・PDF出力」 | 編集中の原稿を組んだプレビュー |
| グループ一覧でフォルダーを開いたときの上部バーの本アイコン、またはグループ行の本アイコン | そのフォルダーの原稿をまとめて1冊に組む「シリーズ組版」(下記) |
シリーズ組版(複数の作品をまとめて1冊に組む)
同じフォルダーに置いた複数の原稿を、順番を決めて1冊に組めます。全体を最初から1冊として組版するため、ノンブルと柱は通しで振られ、奥付は全体の末尾に1つだけ付きます。ルート直下の原稿や下の階層の原稿を入れるときは、同じフォルダーへまとめてください。
- 綴じ方を決める(セットアップ画面): 未保存のフォルダーを開いたときや、プレビューの
⋮→「作品設定」から開きます。「本のタイトル」(空欄ならフォルダー名)と「入れる作品」の2つの節があり、チェックボックスで組む作品を選び、ハンドル(≡)のドラッグや上下ボタンで綴じる順に並べます(初期状態は全件チェック・名前の自然順で「第2話」→「第10話」の順)。各行の鉛筆アイコンから作品名と副題を編集でき(ロック解除中の原稿のみ)、「扉を付ける」をオフにするとまえがきなどのように扉なしで本文から始められます。 - 綴じ方の自動保存: 綴じる作品と順番、作品ごとの扉の有無、本のタイトルと副題、シリーズ用の組版設定はフォルダーごとに保存され、次回からは本アイコンで直接プレビューが開きます。保存後にフォルダーへ追加した原稿は、次にプレビューを開いたときに末尾へ自動で加わります。
- 前付け・後付け: 組版設定シートの「前付け・後付け」で、本全体の先頭に置く本扉、本扉と目次の間に入れる注意事項のページ(同じフォルダー内の原稿を1つ選択。既定は横書き)、作品一覧と開始ページ番号を載せるもくじ、各作品の扉ページ(シリーズ組版では既定でオン)、巻末の奥付を設定できます(詳細は 11.5 組版設定)。
- 白紙の入り方: 紙のどちら側に何が来るかは決まっていて、それに合わせるために白紙が入ります。
- 本扉を付けた場合は本扉が先頭になり、その直後に注意事項、もくじが続きます。本扉と、裏から始まる注意事項やもくじは続けて組まれます。
- 本扉がないときは、注意事項(なければもくじ)が本のいちばん先頭に来ます。縦書きで注意事項やもくじが右ページから始まるときは、その前に白紙が1枚入ります(本の中身は左ページから始まるためです。横書きでは左右が逆になります)。
- 扉は紙の表(縦書きなら左ページ)に来ます。本文は「開始ページ」で選んだ側から始まるので、扉を付けていて開始ページが紙の表のときは、扉と本文のあいだに白紙が1枚入ります。
- 奥付は紙の裏(縦書きなら右ページ)に来ます。奥付を付けていて全体が奇数ページになるときは、偶数ページにそろえるために奥付の手前にもう1枚白紙が入ります(印刷は紙の表裏で組むためです。このとき奥付は紙の表へ1枚ぶんずれます)。もくじを付けているときは、本が紙の表から始まるため、この白紙は入りません(奥付は紙の裏のままで、全体も偶数ページになります)。
- 白紙が入るのは、それぞれ1枚までです。「ページ数を4の倍数にする」をオンにしたときは、奥付の手前か最後に白紙がさらに入ります(11.5 組版設定 参照)。
- 本文が空の作品も、扉は出力されます。
- 柱と奥付とファイル名: 柱(ページ端の見出し)には作品ごとの題名、奥付の書名の既定値と保存するファイル名にはシリーズ名を使います。シリーズ名はフォルダー名です。フォルダー名を読み込めない場合は、綴じる順で先頭の作品名を使います。
- 設定はフォルダーごとに保存: シリーズ組版中に設定シートで変えた版面は、そのフォルダーのシリーズ組版用の設定として保存されます(1作目の原稿の設定はそのまま残ります)。初めて開いたときは、綴じる順で先頭の原稿の設定(扉ページはオン)から始まります。どちらの設定を使っているかは、設定シートの下の説明文で確認できます。「プリセット」で「標準」を選ぶと、フォルダーの設定を消して先頭の原稿の設定に戻ります。
- 編集内容の反映: 2画面で反対側に収録作品のエディターを開いていると、単体組版と同じく、入力が止まった時点の本文で組み直し、保存するとすぐ反映されます。
- 単体組版だけで使える機能: エディターの編集位置に合わせてプレビューを動かす追従、警告から本文へのジャンプ、画像の「1枚ずつ保存」。シリーズ組版でも、プレビューからエディターへの追従と、画像のZIPでの保存は使えます。
Markdown の原稿を組む
.md の原稿を横書きで組むと、表・箇条書き・番号付きの箇条書き・チェックボックス・引用・コードブロック・水平線・コラムを、Markdownプレビューに近いレイアウトで本として整形・出力します。
- 表: 列の幅は中身に合わせて決まり、紙の幅に収まらない列はセルの中で折り返します。1ページに収まる表は途中で分けず、ページの残りに入らなければ、直前の小見出しと一緒に次のページへ送ります。1ページに収まらない長い表だけをページの切れ目で分け、次のページの頭に見出しの行をもう一度入れます。
- 箇条書き: 字下げの中に「・」を置きます。番号付きの箇条書きは、書いた数字ではなく1から順に振り直します。チェックボックスは「□」(未)と「■」(済み)になります。
- 引用・コード・コラム: 引用は字下げして左に線を引き、コードブロックとコラムは線で囲みます。コードブロック内の記号は、入力された文字のまま出力します。
- 画像: 画像だけを書いた行(
)は、本文の流れの中に画像を配置します。紙の幅に収まらない画像は縮小されます。画像がページの残りに入らないときは、次のページの頭に置きます。画像が見つからないときは代替テキストを表示し、警告を出します。文の途中の画像は代替テキストのみになります。 - リンク: リンクのテキストのみを出力します。
- Mermaid の図と数式:
```mermaidのブロックと$$ … $$の数式は、Markdownプレビューと同じ描画で図として本文の流れの中に配置します。図の中の文字は本文と同じ大きさで描き、紙の幅に収まらない図は縮小されます。プレビューでは 400dpi で描画し、出力時は指定した解像度(300dpi / 600dpi)で再生成します。記述に誤りがあり変換できない図は、コードブロックと同じ囲みで記述テキストのまま出力し、警告を表示します。Windows 版で WebView2 ランタイムが未インストールの環境では、図はコードのまま出力されます。 - 文の中の数式: 文の途中の
$…$は、画像にして行内に配置し、本文文字とベースラインを揃えます。行の高さに収まらない式(大きな分数など)は縮小されます。構文に誤りがあり変換できない式は$…$の記述のまま出力し、警告を表示します。コード(`…`)の中の$…$は数式に変換されません。 - 縦書きで組む場合は、各行を通常の本文テキストとして出力します。
プレビューの操作
- ページ送り: 縦書きは横スワイプ、横書きは縦スクロールでページを送ります(見開き表示では横書きも横スワイプです)。Windows 版では、マウスのホイール(下で次、上で前)と、画面の左右のクリック(右綴じは左側で次、左綴じは右側で次)でも送れます。プレビューをクリックしたあとは、PageDown・↓ で次、PageUp・↑ で前のページ(見開き表示では見開き)へ送れます(綴じ方向にかかわらず PageDown・↓ で次へ進みます)。← / → は次のページがある側のキーで進みます。右綴じ(縦書きの標準)は ← で次、左綴じ(横書きの標準)は → で次です。
- ページジャンプ: 上部バーのページ位置(n / m)をタップすると帯が開きます。ページ番号を入力してキーボードの完了操作をすると、そのページへ移動します。前後のページへ進むボタンもあります。シリーズでは作品が綴じる順に並び、作品名をタップするとその作品の先頭ページ(扉を付けていれば扉)へ移動します。
- 見開き: 上部バーの見開きアイコン(編集アイコンの右)で切り替えます。見開きは縦書き・横書きのどちらでも使えます。右綴じでは、1ページ目が表(奇数ページ)なら左半分だけに表示し、以降は裏と表を並べます。最終ページが裏(偶数ページ)なら、右半分だけに表示します。本扉なしのもくじなどで裏から始まる場合は、先頭から裏と表を組にします。左右の配置は、表示順のページ番号に関係なく、本の表裏に合わせます。左綴じ(横書きの標準)では左右が逆になり、次の見開きは右側にあります。2画面のときは見開きの間だけ1画面になり、見開きを解除するかプレビューを閉じると2画面に戻ります。プレビューを閉じたときに見開きだった場合、次に開いたときも見開きで表示します。
- 拡大・縮小表示: ピンチ操作で0.5倍〜5倍に拡大・縮小できます。見開きでは2ページをまとめて拡大・縮小します。表示倍率は出力結果に影響しません。
- このページを編集: 上部バーの編集アイコンをタップすると、表示中の作品をエディターで開きます。本文ページなら、そのページの先頭行へ移動します。シリーズでは、作品の扉ならその作品を、本扉・もくじ・白紙・奥付なら直前の本文の作品を開きます(直前に本文がない場合は最初の作品を開きます)。ロック中の原稿では解除の確認が開き、解除すると編集へ進みます。
- 2画面でエディターを連動させる: 反対側に同じ原稿のエディターを開いておくと、エディターの編集位置にプレビューが追従します(単体組版のみ。上部バーの追従スイッチでオフにできます)。シリーズでは、反対側にシリーズ内の作品を開いておくと、プレビューのページ送りで別の作品へ進んだときに反対側もその作品へ切り替わり、本文ページではその先頭行に合わせます。反対側が切り替わるのは、2画面で、反対側にシリーズ内の保存済みの作品のエディターを開いているときです。
版面設定とプリセット管理
- ドキュメント別設定保持: 設定シートで変更した版面設定は、開いているドキュメント固有の設定として自動で保存されます。「長編はA5二段組み、短編は文庫一段組み」のように、原稿ごとに別の版面を保てます。
- 標準設定: 個別の設定を持たないドキュメントは、アプリ共通の「標準」プリセットで組版されます。
- プリセットの活用: 設定シート上部の「プリセット」から、保存済みのレイアウトを呼び出したり、現在の設定を新規保存・上書き保存したりできます。プリセットの作成・見本・持ち出しと取り込みは 11.5 組版設定 を参照してください。
- 横書きプリセット: Markdown文書などの組版向けに、「横書き(Markdown向け)」プリセットが最初から用意されています。
- 副題: 設定シートの「前付け・後付け」で扉ページをオンにすると、扉欄に副題の入力欄が表示されます。入力欄からフォーカスが外れたとき、またはキーボードの完了操作をしたときに保存され、扉に題名に続けて表示されます(シリーズでは、もくじにも載ります)。編集できるのはロックしていない原稿です。扉に出すかどうかは、扉欄の「副題」のチェックで切り替えます。
前付け・後付け(本扉・もくじ・扉ページ・奥付)
本扉・もくじ・扉ページ・奥付を付けるかどうかは、組版設定シートの「前付け・後付け」の節で選びます。スイッチをオンにするとプリセット(奥付ではひな形)のサムネイルが横に並び、タップして選べます(下の「…の設定へ」から一覧を開けます)。各プリセットやひな形の作成・詳細仕様は 11.5 組版設定 を参照してください。
- 本扉 / 扉ページ: 本全体の先頭に置く本扉(既定はオフ)と、各作品・原稿の先頭に置く扉ページ(単体は既定オフ、シリーズ組版は既定オン)です。「題名」「副題」のチェックで表示する行を選べ、両方外すと飾りと背景だけの扉になります(本扉で「作品の扉と同じ」を選ぶと扉ページのプリセットを使います)。
- 注意事項のページ: シリーズ組版のときだけ本扉の次に表示されます。同じフォルダー内の原稿を1つ選ぶと、本扉の後ろ・もくじの前に注意事項ページとして入ります(既定は横書きで、「縦書きで組む」も選べます)。Markdown の原稿を横書きで組むときは、本文と同じく表・リスト・引用・コードを Markdown として組みます(図や数式は画像にせず中身の文字のまま、画像だけの行は画像の説明の文字で組みます)。
- もくじ: 本の先頭に、収録作品の題名と開始ページ番号を並べたページを加えます(既定はオフ)。
- 奥付: 本文の末尾に、発行日・サークル名・著者名・印刷所・連絡先・QRコード(最大3件)などを載せた奥付ページを1ページ追加します(縦書きの本でも慣例に合わせて横書き・ページ下部配置)。
- ページ数を4の倍数にする: 印刷製本向けに、奥付の手前(または末尾)に白紙を入れて総ページ数を4の倍数にそろえます(既定はオフ)。
挿絵
テキストモードでツールバーの「挿絵」から画像を選ぶと、本文に [[image:images/xxx.png]] の行が入ります。
組版では、その位置で改ページして、1ページに1枚の挿絵を置きます。対応形式はPNGとJPEGです。
Markdownモードでは、通常の画像ボタンを使います。
- 画像の範囲: 塗り足しがなければ仕上がりの全面を、塗り足しがあれば塗り足しを含む全面を、画像で覆います。画像は縦横比を保って中央に置くため、紙面と画像の比率が異なると、上下または左右が切れます。
- 柱・ノンブル: 挿絵ページには柱とノンブルを付けません(「すべてのページにノンブルを入れる」がオンのときはノンブルを付けます)。クレジット帯を付ける設定では、帯を表示します。
- 警告: 画像が見つからないとき、読み込めないとき、非対応の形式のときは警告を表示し、そのページを空のまま残します。画像を直しても、後ろのページの位置はそのままです。印刷時の解像度が低い場合も警告します。
- 画像の持ち運び: Git同期・原稿の移動・バックアップでは、Markdownの画像と同じように挿絵の画像も一緒に運ばれます。
- 絵に文字を重ねる: 画像を選ぶと「挿絵に重ねる文字」を聞かれます。章タイトルなどを書くと
[[image:images/xxx.png|第一章 旅立ち]]の行が入り、組版では挿絵を薄くして、その上に文字を大きく組みます。章ごとに違う絵を扉のように使えます。文字の向きは本の書字方向に合わせ、大きさは字数に合わせて自動で決まります。ルビの記法も使えます。空欄のまま OK か「文字なし」を押すと、これまでどおり絵だけを入れます。あとから|の後ろを書き換えても変えられます。二値(白黒)の PDF では、薄くした絵を白と黒の点の割合で表します。
改ページの後を中央などに寄せる
章末の「引き」の一文などを、紙面の中央などに配置する記法です。[newpage] に左右と上下の位置を足して [newpage:左右:上下] と書きます。ツールバーの「配置付き改ページ」から選んで入れることもできます。
……扉の向こうには、誰もいなかった。
[newpage:center:center]
――そして、物語は終わらない。
[newpage]
| 書き方 | 意味 |
|---|---|
[newpage:center:center] |
左右も上下も中央 |
[newpage:center] |
左右だけ中央 |
[newpage::center] |
上下だけ中央 |
[newpage:center:top] |
左右は中央、上下は上 |
- 左右は
left/center/right、上下はtop/center/bottomで指定します。左右を先に書きます。空欄にした向きは通常の配置になります。 - 指定は、次の改ページ・章タイトル・挿絵まで続きます。通常の配置に戻すときは、ふつうの
[newpage]を書きます。 - 縦書きでは、左右が行のまとまりの位置、上下が1行ずつのそろえ方になります(横書きでは逆です)。位置の計算では、行頭の一字下げとページ前後の空行を数えません。
- 読み取れない書き方は改ページに変換されず本文として出力され、組版プレビューと出力前の確認に警告が表示されます。
- 組版専用の記法です。エディターのプレビューには、左右の指定だけが反映されます。投稿サイト用の一括変換では、この記法はそのまま残ります。
改ページの後を別の書字方向で組む
縦書きの本の中に横書きの手紙や画面の文字を入れるときなどに、改ページから次の改ページまでを別の書字方向で組めます。[newpage] の3つ目の欄に書字方向を指定します。ツールバーの「配置付き改ページ」ダイアログから選んで挿入することもできます。
……そこには、こう書かれていた。
[newpage:::horizontal]
拝啓 お元気ですか。
[newpage]
手紙を閉じて、私は顔を上げた。
| 書き方 | 意味 |
|---|---|
[newpage:::horizontal] |
次の改ページまで横書き |
[newpage:::vertical] |
次の改ページまで縦書き(横書きの本で使います) |
[newpage:center:center:horizontal] |
横書きにして、左右も上下も中央 |
- 指定は、次の改ページ・章タイトル・挿絵まで有効です。本の既定の書字方向に戻すときは、通常の
[newpage]を記述します。 - 文字の大きさと行の間隔は本文と同じです。1行の字数と1ページの行数は、版面の大きさから自動で計算されます。本文が2段組でも、切り替えたページは1段で組みます。
- 綴じ方向、ページをめくる向き、余白、柱、ノンブルは本のままです。
- 注意事項のページでは、この書字方向の指定は使われず、通常の改ページとして扱われます。
1行を中央・行末にそろえる
「了」や署名、手紙の日付などを、1行だけ行の中央や行末に寄せる記法です。章タイトルと同じく、記法だけを1行に書きます。
――そして、誰もいなくなった。
[[mid:了]]
[[end:著者]]
| 書き方 | 意味 |
|---|---|
[[mid:文言]] |
行の中央にそろえる |
[[end:文言]] |
行末にそろえる(縦書きは下、横書きは右) |
- 行末は縦書きと横書きで向きが変わるので、どちらで組んでも書き直さずに済むよう「end(行の終わり)」という1語にしています。
- 同じ行に記法の外の文字があると、記法として扱わず本文のまま出力されます。文言の中にはルビや太字なども書けます。
- ツールバーの「中央揃え」「行末揃え」(三本線のアイコン)を押すと、カーソルのある行を囲みます。もう一度押すと外れ、もう一方を押すと揃えが替わります。初期状態では非表示なので、設定のツールバーで表示にするか「…」から使います。
- 組版・PDF出力とテキストプレビューに反映されます。改ページで位置を指定したページ(
[newpage:center]など)では、改ページの指定が優先されます。投稿サイト用の一括変換では、この記法はそのまま残ります。
組版の追加フォント
組版の「文字の設定」では、しっぽり明朝、Zen Old Mincho、倫明朝、IPA明朝、IPAex明朝、IPAmj明朝も選べます。 書体は 源暎こぶり明朝・源暎ちくご明朝・BIZ UD明朝・BIZ UDゴシック・しっぽり明朝・Zen Old Mincho・倫明朝・IPA明朝・IPAex明朝・IPAmj明朝 の順に並びます。 ライセンスの全文は「設定 → フォントのライセンス」で確認できます。 Google Play からインストールした Android 版では、源暎こぶり明朝以外の書体をインストール直後に自動でダウンロードします。ダウンロード完了前に他の書体を選択した場合は、こぶり明朝で代替表示され、警告が表示されます。ダウンロード完了後に選択した書体が自動で適用されます。 ダウンロードの状況は「設定 → 表示 → 文字」の「追加の書体」で確認できます。止まっているときや失敗したときは「ダウンロード」を押すと取得し直します。Wi-Fi の接続を待っている場合は、「ダウンロード」から Google Play の確認画面を開くと、モバイル通信でダウンロードできます。
- 選択した書体にない文字があるときは、その文字を別の書体で表示・出力することを警告で知らせます。
- 合成できない濁点・半濁点は別のマスに分かれて配置されるため、警告とプレビューで確認してください。
- 「あ゙」などの特殊濁点への対応は、書体によって異なります。合成した特殊濁点は、PDFでは外字としてコピーされます。PDF上で元の文字列として検索・コピーすることはできません。倫明朝で組んだ特殊濁点は、PDFでも元の文字列として検索・コピーできます。
- 組版で選べる書体は、画面表示設定のフォントでも選べます。エディターと通常のプレビューがその書体になります。
- IPAmj明朝は人名・地名の異体字を多く収めています。「葛」や「邉」の後に異体字セレクタ(IVS)を付けて書くと、組版ではその異体字で出力されます。
組版の詳細仕様
-
小見出し:
## 見出し〜###### 見出し(Markdown の見出し)は、改ページしない小見出しとして太字で出力します。前後に1行ずつ空きを取ります(原稿に空行があれば、それを空きにします)。段やページの最後の行に見出しだけが残るときは、見出しを次の段・ページへ送ります。小見出しは、もくじと柱には使いません。章タイトルは今までどおり# 章タイトルです。 -
縦中横(たてちゅうよこ): 縦書きの本文中の英数字(2文字まで)や約物(!?、!!、?? など)を、1マスに横並びで収めます。URLの中は縦中横の対象外です。一部を太字などにしても、文字の間で改行できます。URL末尾の半角
!?なども、欧文と同じ向きにそろえます。 -
半角カタカナ: 縦書きでは、半角カタカナを全角にそろえて正立させます(原稿の文字はそのままです)。半角の濁点・半濁点は、直前の文字と合わせて1マスになります。
-
文字の自動補完: 選択したフォントにない文字は、代替フォントの字形で補って出力します。代替フォントにも字形がない文字は「〓」に置き換え、警告を表示します。
-
和文とラテン文字の字間:
ạ・ẞ・ɐなどと日本語の境界にも、基本として4分の1字の空きを取ります。文字の向きと縦中横の対象は、この空きの有無に関係なく同じです。書体にない文字は、ほかの文字と同じく警告します。 -
行末のそろえ方: 禁則で文字を次の行へ送った行などは、字間を少し広げて行末をそろえます。広げる対象は、次の両方を満たす行です。
- 行の余りが「文字の設定」の「両端揃えする行の余り(全角の字数)」以下である(既定は3字。0にすると字間を広げません)。
- どの字間も4分の1字以内の広がりでそろえられる。
これらに該当しない行および段落の末尾行は、字間を均等配置せずに出力します(行末は揃いません)。
-
英単語とURLの改行: 1行に収まる英単語は、分けずに丸ごと次の行へ送ります。1行より長い英単語は行末で分けます。段落の先頭の字下げと合わせると1行に入らない英単語は、字下げだけの行ができないように、先頭の行の行末で分けます。URLは、どの文字の間でも改行します。
-
数値と金額の改行: 小数や桁区切りの数値(
3.14、1,234)は、小数点やコンマの前後で改行せず、1行に収まれば丸ごと次の行へ送ります。$・¥・€・#などの記号も、後ろの数字と同じ行に置きます($123、¥三百)。 -
行の警告: 英単語を途中で分けた行と、字間が広がりすぎるため行末をそろえなかった行(段落の最後の行を除く)には、ページと行を示す警告が表示されます。1行の字数や前後の改行の位置を変えるか、長い英単語など途中で改行できない並びを見直してください。
-
ルビの範囲: ルビを指定した文字列は、行をまたいで分割せず同一行内に配置します。範囲が1行に収まらないときと、範囲の前に字下げや始め括弧(「など)だけの行ができるときは、ページと行を示す警告が表示されます。ルビを付ける範囲を短く分けてください。
-
ルビのはみ出し: 親文字より長いルビは、前後のひらがな・カタカナにはルビ1字分まで、括弧や句読点には文字幅の半分まで掛けて配置します。漢字にはルビを掛けません。1字のひらがなを挟んで長いルビが続くときは、ルビ同士の間隔を空けます。行頭および行末では、ルビを行の内側に収めて配置します。
-
ノンブル・柱・トンボ: 印刷入稿に必要なノンブル(ページ番号。開始番号を指定できます)、柱(ページ上部の見出し)、トンボ(断ち落とし位置の目印)を付けられます。
-
柱は右ページと左ページで別々に選べます: 「柱(右ページ)」「柱(左ページ)」で、それぞれ「なし」「章タイトル」「作品名」から選びます。片側だけ「なし」にもできます。設定は見たままの左右で保たれるため、綴じ方向を変えても、右ページに出すものは右ページに出ます(入れ替わるのは、どちらが奇数ページになるかだけです)。
- 以前のバージョンで「見開き別(作品名/章)」を選んでいた場合は、そのときの綴じ方向で見たとおりの左右(右綴じなら右ページに作品名、左ページに章タイトル)として引き継がれます。
- ノンブルを「天・小口寄り」にすると柱と同じ余白に並ぶため、柱はノンブルの幅のぶんだけノド側へ寄せて、重ならない位置に刷られます。
- 本の作法に合わせて、何も載らないページ(改ページを続けてできた空のページなど)には柱もノンブルも刷りません。章の最初のページには柱を刷らず、ノンブルだけを刷ります。ページの数え方は変わりません。
- すべてのページにノンブルを入れる: 印刷所によっては、白紙や挿絵のページも含めてすべてのページにノンブルが必要です。このスイッチをオンにすると、白紙・本扉・扉・注意事項・もくじ・挿絵・奥付のページにも本文と同じ位置にノンブルを刷ります(柱は刷りません)。挿絵や扉の背景が暗く、ノンブルが見えにくくなる場所では、自動で白抜きのノンブルにします。
- 版面の幅に収まらない長い柱は、末尾を「…」にして収めます。
-
題名のルビ: 原稿名・副題・本のタイトル・奥付の書名・章タイトルに本文と同じルビの記法(
|漢字《かんじ》/[[rb:漢字 > かんじ]])を書くと、扉・本扉・もくじ・柱・奥付でもルビを付けて組みます。ルビ以外の記法(太字など)は、題名では書いたままの文字で組みます。 -
クレジット表示: トンボとノンブルを両方とも無効にしている場合は、各ページの下部に制作ツールの表記が自動で入ります。この表記を消すときは、トンボかノンブルのどちらかを有効にしてください。
出力(PDF・画像)
- 保存先を選んで保存します: 書き出しが終わると保存先を選ぶ画面が開き、選んだ場所にファイルを保存します(アプリから直接共有する操作はありません)。ほかのアプリへ渡すときは、保存したファイルを「ファイル」アプリなどから共有してください。「1枚ずつ保存」は保存先の選択なしで、端末の「ピクチャ / reylF」へ保存します。
- PDFの解像度: PDFは文字も罫線もすべて図形データとして書き出すため、解像度(dpi)の設定はありません。印刷所の出力機の解像度で印刷されます。ただし、Markdown の原稿の Mermaid の図と数式(文の中の
$…$を含む)は画像にして埋め込むため、図があるときだけ確認画面に「図・数式の解像度」(300dpi / 600dpi。画像の出力の解像度と同じ選択)が出ます。図は選んだ解像度のまま埋め込みます(グレースケールは300dpi、二値は600dpiを下回らないように描きます)。 - PDFの色: 出力前の確認画面(または組版設定シートの「出力設定」)で、「カラー(CMYK)」「グレースケール」「二値(白黒)」から選べます。既定はカラーで、確認画面を次に開いたときは既定に戻ります。
- カラー(CMYK): 印刷向けのCMYKで書き出します。文字は黒インク(K)100%の単色で、紙の色と
[[gaming:…]]の虹はCMYKに変換します。 - グレースケール: 紙の色と
[[gaming:…]]の虹を濃淡(グレー)で書き出します。単色印刷で虹の濃淡を残したいときに使います。 - 二値(白黒): 黒と白だけで書き出します。紙の色は塗らず、
[[gaming:…]]の範囲は黒の文字になります。網点を作らない単色入稿に使います。 - 扉ページやもくじに背景の PDF を敷いている場合、グレースケールと二値では、背景に色や中間調が含まれていれば画像に変換して埋め込みます(11.5 組版設定 の「扉ページ」参照)。PNG の背景と挿絵は、グレースケールと二値では常に灰色・白黒の画像にして埋め込みます。
- カラー(CMYK): 印刷向けのCMYKで書き出します。文字は黒インク(K)100%の単色で、紙の色と
- コピ本(中綴じ): 出力前の確認画面で「コピ本(中綴じ)で出力」をオンにすると、中綴じの本になる並びでPDFを書き出します。用紙は判型を横に2つ並べた大きさ(文庫ならA5、A5判ならA4)です。両面印刷(短辺とじ)で刷り、1枚目を外側にして重ねて二つ折りにし、折り目をホチキスで留めます。
- ページ数が4の倍数になるように、最後に白紙が入ります。塗り足し・トンボ・クレジット帯は付きません。
- ページを指定: 出力前の確認画面の「ページを指定」で開始・終了ページを入力すると、その範囲だけを書き出せます(ページ番号は扉や白紙も含めて先頭から数えた番号です。コピ本出力をオンにすると全ページに戻ります)。
- 書き出したページの見た目(ノンブル・余白・柱)や画像のファイル番号は全ページ出力時と同じで、ZIPやPDFのファイル名には
原稿名-p3-5のように範囲が付きます。 - 「1枚ずつ保存」でページを指定したときは、毎回
ピクチャ / reylF内に原稿名_p002-003_日時_英数字のような新しいフォルダーを作って保存します(前回保存した画像はそのまま残ります)。
- 書き出したページの見た目(ノンブル・余白・柱)や画像のファイル番号は全ページ出力時と同じで、ZIPやPDFのファイル名には
- 全文アウトライン化: 「PDFを全文アウトライン化」は、フォントを埋め込んだPDFを受け付けない入稿先に向けた機能です。端末の標準フォントで補った文字は、この設定にかかわらず図形として書き出します。
- 画像の形式と解像度: 出力前の確認画面で、形式(PNG / BMP)と解像度(300dpi / 600dpi)を選べます。既定はPNGの300dpiで、確認画面を次に開いたときは既定に戻ります。BMPは無圧縮のため、ファイルサイズはPNGより大きくなります。「1枚ずつ保存」はPNG専用で、解像度は選んだ値を使います。BMPはZIPで保存します(無圧縮のBMPを端末に1枚ずつ置くと容量が大きくなるためです)。
- 背景や挿絵を埋め込めなかったとき: 端末のメモリ不足などで背景や挿絵を描けなかったときは、そのページを背景なし・空の挿絵ページとして出力し、そのことを知らせます。
8. タグ機能(ドロワーとタグ一覧)
原稿の特定の行にしおり(タグ)を付け、「伏線」「推敲」「名場面」などの目印からあとでその行へジャンプできます。
タグドロワー
エディター画面のタグアイコンをタップするか、画面の左端からスワイプすると表示されるサイドパネルです。
| 要素 | 操作内容 |
|---|---|
| + | 現在のカーソル行にタグを付けるダイアログを開きます。 |
| ⬇(末尾へ) | ドキュメントの末尾へジャンプします。 |
| 📌(ピン) | タブレットなどの広い画面で、ドロワーを開いたまま画面に固定します。 |
| タグ行 | タップして展開すると、そのタグを付けた行の一覧が表示されます。行をタップすると、そのドキュメントのその行へジャンプします。 |
| タグ行の長押し | タグの編集ダイアログ(タグ名・色・デフォルト指定)を開きます。 |
※★マークが付いたタグはデフォルトタグです。エディターのガター(行番号)を1回タップすると付けられます。
タグ一覧画面
ホーム画面のタグアイコンから開く、タグを管理する全画面の一覧です。 「タグ → ドキュメント → 該当行」の階層で表示されます。
- 行へのジャンプ: 行の項目をタップすると、そのドキュメントを開き、その行の位置まで自動でスクロールします。
- タグの整理・削除: 鉛筆アイコンでタグの名前と色を変更できます。ゴミ箱アイコンで、そのタグをアプリ全体から一括で削除できます。
- タグの統合(マージ): 編集時に、既存の別のタグと同じ名前・色を指定すると、2つのタグを1つに統合するかを確認するダイアログが表示されます。
位置がわからなくなったタグ
外部ツールでのファイル編集や、Git同期時の差分のマージなどによって、タグを付けた行の位置を特定できなくなった場合、reylF はそのタグを「位置不明」のタグとして保持します。
- 警告マーカーの表示: ガター(行番号)上のマーカーが、丸から**三角形(警告マーク)**に変わります。
- 位置不明グループの表示: タグドロワーとタグ一覧の最上部に、「位置不明」グループとして件数付きで表示されます。
- 位置の再設定: 三角形のマーカーをタップすると、行選択モードになります。本文中の正しい行をタップすると、その行へタグを付け直し、警告が消えます。
- タグの削除: 再設定しないタグは、案内バーの「削除」で取り除けます。
- 自動復帰: その後の同期などで、本文の前後関係から元の行を特定できた場合は、警告マーカーが自動で通常の表示に戻ります。
9. AIアシスタント画面
選択したAI事業者のAPIを使って、執筆の相談や校正の支援を受けられる対話画面です。ホーム画面の「AIチャット」またはエディターのAIボタンから開きます。
対応する事業者は Gemini(Google)、OpenAI、Anthropic(Claude) の3つです。設定画面でいずれか1つを選んで使います(→ 11.9 AI設定)。
[!NOTE] APIキーの登録が必要です この機能を使うには、事前に設定画面で事業者を選び、ご自身のアカウントで発行したAPIキーを登録します。未設定のときは画面上部に案内バナーが表示されます。キーを保存すると、すぐにチャットを使えます。
チャットの開始とコンテキスト添付
- 選択範囲の添付: エディターでテキストを選択した状態でAIボタンをタップすると、その選択範囲を「参照テキスト」として添付した新しいチャットが開きます。
- 全文添付: テキストを選択せずにAIボタンをタップすると、原稿全体を参照テキストとして添付します。同じ原稿で直前に始めた全文チャットがあり、本文が変更されていない場合は、そのチャットの続きから再開できます。
- 2画面時の挙動: 2画面表示中は、エディターの反対側の画面にチャット画面が自動で開きます。
- 参照テキストの保持: 同じ原稿の全文添付チャットは、最新の3件まで参照テキストを保持します。それより古いチャットは、会話の記録だけを保持します。
画面構成と機能
- 参照テキスト領域: タップで展開・折りたたみができます。「×」で添付を解除できます。
- メッセージ一覧: AIの返答は生成と同時に順次表示され、Markdown形式で整形されます。生成中は停止ボタンで中断できます。
- プリセットプロンプト: 「校正する」「続きを書く」「要約する」「言い換える」などの定型の指示を、1回のタップで送信できます(設定で編集できます)。
| ボタン | 操作内容 |
|---|---|
| コピー | 返答のテキストをクリップボードにコピーします。 |
| 報告 | 不適切・有害な返答や誤った情報が出力されたときに、開発者へ報告データを送信します。 |
AI出力の報告機能
AIから不適切・攻撃的な内容や、明らかに誤った情報が返ってきた場合は、「報告」ボタンから開発者へ詳細な記録を送信できます。
- 該当するメッセージの下の「報告」をタップします。
- 報告の理由(「不適切・攻撃的な内容」/「事実と異なる」/「有害・危険」/「その他」)を選びます。
- 必要に応じて補足説明を入力し、「送信」をタップします。
※送信されるデータは、該当するメッセージ、その前の会話の記録、システム指示、参照テキスト、モデル情報、アプリとOSのバージョンです。ユーザー個人を特定する固有IDや広告IDは含まれません。送信が完了すると報告ID(例: R-7K2M-9XQ4)が発行され、アプリ内に自動で記録されます(→ 11.10 不具合の報告)。
チャット履歴ドロワー(☰)
- 過去のチャットの一覧が表示されます。タップで切り替え、ゴミ箱アイコンで削除できます。「+」ボタンで新しいチャットを始めます。
- タイトルをタップすると、チャットの名前を変更できます。
- メッセージを一度も送信していない空のチャットは、自動で削除されます。
10. Git同期と競合解決(マージ)
GitHubなどのGitリポジトリと接続して、複数の端末で原稿を共有したり、クラウドにバックアップしたりできます。
同期のタイミングと動作
| タイミング | 動作内容 |
|---|---|
| アプリ起動時 / 前面復帰時 | この端末の変更を内部に記録したあと、リモートの最新の変更を自動で取り込みます(Pull)。 |
| アプリ終了時 / バックグラウンド移行時 | この端末の変更を、端末内にコミットとして記録します(リモートへの送信は行いません)。 |
| ホーム画面の雲ボタン(下向き) | リモートの変更を手動で取り込みます(Pull)。 |
| ホーム画面の雲ボタン(上向き) | リモートへ変更を送信します(Push)。送信を拒否された場合は、自動で一度Pullしてから送り直します。 |
| 競合解決の「この内容で確定する」 | 解決した内容を記録し、すぐにリモートへ送信(Push)します。 |
| 「1日に1回Pushする」(任意設定) | その日最初にアプリを開いたときに、未送信の変更を自動でPushします(「高度な設定」)。 |
[!IMPORTANT] Push(送信)の重要性 通常の設定では、リモートへ送信するのはホーム画面の雲ボタン(上向き)を押したときです。 別の端末へ作業を移す前に、雲ボタン(上向き)を押して、未送信の件数(バッジの数)を0にしてください。送信前のデータは、この端末の中にだけあります。
※「自動で取り込む」設定はオフにできます(→ 11.8 Git / GitHub設定)。
競合(コンフリクト)の解決
同じドキュメントが複数の環境で更新され、自動でマージできない場合は、競合の状態になります。競合したドキュメントは一覧で赤く表示され、タップすると競合解決画面が開きます。
| 画面要素 | 説明 |
|---|---|
| 参照ペイン | 読み取り専用の表示です。Local(この端末の内容)/ Remote(リモートの内容)/ Both(両方の差分)をタブで切り替えて確認できます。差分のまとまりにある採用ボタンを押すと、その内容が編集ペインへ反映されます。 |
| 編集ペイン | 通常のエディターです。参照ペインを確認しながら、最終的な本文を編集します。 |
| 「この内容で確定する」 | 編集ペインの内容で競合を解消し、すぐにリモートへ送信(Push)します。 |
| 「マージを中止」 | 取り込みをやめ、端末内の作業状態を競合が起きる直前の状態に戻します。リモートの変更は次の同期でもう一度取り込まれます。 |
| ←(戻る) | 画面を閉じます。競合はそのまま残り、一覧や修復ダイアログからもう一度開けます。 |
※1画面のときは、上部の「編集に切替」「参照に切替」ボタンでペインを切り替えます。タグの情報やドキュメント名などの管理データは自動で解決されるため、手動で調整するのは本文のテキストだけです。
競合が複数のファイルにあるときは、1 つを確定すると次の競合が同じ画面で開きます。リモートへの送信(Push)は、すべての競合を確定したあとに 1 回だけ行われます。
原稿として登録していないファイル(リポジトリに同居する設定ファイルやメモなど)が競合した場合も、同じ画面で内容を確認して編集し、確定できます。このとき reylF の原稿は作られません。画像など文字として読めないファイルの競合は、この画面では直せない旨と「マージを中止」を表示します。「マージを中止」で取り込む前の状態に戻すか、ほかの Git クライアントで解決してください。
リポジトリのファイル構造
reylF は、GitHubリポジトリのルート直下に原稿ファイルを直接置きます。
- フォルダと階層: アプリ内のグループがそのままフォルダーになり、ドキュメント名がファイル名(
.txt/.md)になります。PCのエディター(VS Codeなど)でも、通常のテキストファイルとして閲覧・編集できます。どの端末でも開けるファイル名にするため、ファイル名に使えない記号(:・?など)は全角に置き換え、Windows で予約された名前(CON・AUX・NUL・COM1など。con.1のように後ろにドットが続く名前も含みます)には_を入れます(con_.1.txt)。アプリ内のドキュメント名は元のままです。 - 管理データ: アプリの管理情報は、リポジトリ内の
.reylf/フォルダーに格納します。 - 既存ファイルの保護: 既存のリポジトリを連携した場合も、もともとあったほかのファイルやフォルダーはそのまま残ります。
- 名前の重複処理: 同じ階層に同じ名前のフォルダーがある場合は、アプリ内の表示名だけを
資料 (2)のように変えて区別します(GitHub側の名前はそのままです)。 - 同じファイルになる名前(Android): Android の保存場所は、大文字小文字だけが違う名前(
notes.txtとNotes.txt)や、同じ文字でもデータ上の表し方だけが違う名前(Mac で作ったファイルなど)を、同じファイルとして扱います。リポジトリにこうした名前のファイルが複数あるときは、この端末にすでにある方だけを取り出し、残りは取り出しません。取り出さなかったファイルはリモートから消えず、ほかの端末ではそのまま使えます。件数は取り込み時に通知します。
11. 設定画面
設定はカテゴリごとの階層になっています。トップのカテゴリは次の3つのまとまりに分かれます。
| まとまり | カテゴリ |
|---|---|
| 執筆 | 一般 / エディター / 文章チェック / 整形 / 組版設定 / 投稿サイト |
| データと連携 | 保存管理(アプリ内データ / Git・GitHub) / AI |
| アプリ | 使い方ガイド / 不具合の報告 / reylFについて / 開発を支援 / ゲーミング |
アプリのバージョンは「reylFについて」で確認できます。
- 設定の検索: 上の検索欄に語を入れると、該当する設定項目と場所(例:「エディター › 文字」)が並び、タップして直接開けます。ひらがなでカタカナの項目も探せます(漢字の項目は漢字で検索します)。
11.1 一般
画面
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| テーマ | システム設定に従う / ライト / ダーク から選びます。 |
| 画面モード | 自動(端末の状態に従う)/ 1画面 / 2画面 から選びます。1画面か2画面を選ぶと、その表示に固定されます。 |
| 画面分割の方向 | 左右分割(既定)/ 上下分割 から選びます。 |
| 2画面時の元画面の表示位置 | 2画面に切り替わったとき、それまで開いていた画面を 左 / 右(上下分割では 上 / 下)のどちらに置くかを選びます。 |
キーボード
「キーボードショートカット」で、操作ごとのキーを変えられます(→ 12. キーボードショートカット)。
11.2 エディター設定
文字
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| フォント | ゴシック / 明朝 / 等幅 と、組版で選べる書体(源暎こぶり明朝・源暎ちくご明朝・BIZ UD明朝・BIZ UDゴシック・しっぽり明朝・Zen Old Mincho・倫明朝・IPA明朝・IPAex明朝・IPAmj明朝)から選びます。書体は組版と同じ順に並びます。 |
| フォントサイズ | スライダーで 12〜20pt の範囲で設定します。 |
| エディター行間 / プレビュー行間 | エディターとプレビューのそれぞれで、行間の倍率を 1.1〜2.0倍 の範囲で設定します。 |
表示項目
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| 空白文字の表示 | 全角スペースと半角スペースを、見分けられる記号で表示します。 |
| 文字数 | エディター下部と一覧カードに、原稿の文字数を表示します。 |
| カーソルの位置 | エディター下部に、カーソルの位置(行:列)と総行数を表示します。 |
| 経過時間 | エディター下部と一覧カードに、その原稿の累積作業時間を表示します。 |
※表示項目をすべてオフにすると、エディター下部のステータスバーごと非表示になります。
タグ操作(ガター)
エディター左端の行番号(ガター)のシングルタップ / ダブルタップ / 長押しに、それぞれ次の動作を割り当てられます。Windows版では長押しの項目名が「長押し・右クリック」になり、行番号を右クリックしたときも同じ動作をします。
- デフォルトタグをつける
- タグダイアログを開く
- タグを外す(その行のタグだけを外します。タグの定義は残ります)
- 何もしない
検索の開始位置
検索パネルを開いたときに検索を始める位置を、「先頭から」「カーソルから」から選びます。
ツールバー
エディター下部のツールバーとメニュー(⋮)に並べるボタンを設定します。「テキストツールバー」「マークダウンツールバー」「その他のツールバー」をそれぞれ設定できます。
- 表示の切り替え: チェックを外したボタンは、…(非表示のツール) ボタンの中にまとめられます。
- 配置の選択: 「配置」で、各項目をツールバーとメニュー(⋮)のどちらに置くかを選べます。
- 並び順の変更: ハンドル(≡)かアイコンを長押ししてドラッグするか、↑↓ボタンで並び順を変えられます。ドラッグしたまま一覧の上端・下端まで運ぶと、一覧が自動でスクロールします。
- 固定項目: 「読み取り専用に戻す」「設定」「ドキュメントを削除」(ファイルでは「ファイルを削除」)の3項目は、常にメニューの最下部に表示されます。
カスタム挿入ツール
よく使う記法や定型句を登録して、ツールバーから1タップで挿入するボタンを作れます。
| 入力項目 | 説明 |
|---|---|
| 名前 | ツールバーの一覧と「非表示のツール」に表示する名前です。 |
| プレフィックス | 挿入する文字列の前半です。 |
| サフィックス | 挿入する文字列の後半です(空欄にできます)。 |
| 改行を入れてブロックとして使う | オンにすると、プレフィックスの後とサフィックスの前に改行を自動で入れ、ブロック記法として挿入します。 |
| 使用するモード | このツールを表示するモード(テキスト / Markdown / その他)を選びます。 |
| アイコン | ツールバーに表示するアイコンを選びます。「文字」を選ぶと、任意の2文字をアイコンにできます。 |
※テキストを選択した状態で使うと「プレフィックス+選択テキスト+サフィックス」を挿入し、カーソルを選択テキストの直後に置きます。
11.3 文章チェック
エディターの文章チェック(→ 5.4 文章チェックパネル)で検査する項目と、しきい値を設定します。
文の長さと読点
| 項目 | 数値範囲 | 内容 |
|---|---|---|
| 長い一文 | 地の文: 50〜300字(初期値100)<br/>会話文: 50〜300字(初期値150) | 指定した文字数を超える文を指摘します。会話文は句点を打たない慣例があるため、地の文とは別にしきい値を設定できます。 |
| 読点が多い一文 | 3〜10個(初期値5) | 一文に含まれる読点(、)が指定した数以上のときに指摘します。 |
文末の連続
| 項目 | 数値範囲 | 内容 |
|---|---|---|
| 同じ文末の連続 | 文末表現: 連続文数(初期値3)<br/>語尾: 連続文数(初期値6) | 同じ文末表現(「〜ていた」など)や同じ語尾(「〜た」など)が連続すると指摘します。連続とみなす文数は、文末表現と語尾のそれぞれで設定できます。 |
| └ 体言止め・言い切りの連続も数える | — | 「静寂。闇。」のような体言止めや言い切り(終止形)の連続も、同じ文末の連続として数えます(初期状態はオフ)。 |
言葉の繰り返し
| 項目 | 数値範囲 | 内容 |
|---|---|---|
| 近くで繰り返す言葉 | 範囲: 50〜500字(初期値100)<br/>回数: 2〜10回(初期値3) | 指定した範囲の中で同じ語が何度も出てくると指摘します。活用する語は基本形にまとめて数えます。 |
言葉づかい
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 同じ助詞の連続 | 「をを」「にに」のように、同じ助詞が続く誤入力を検出します。 |
| ら抜き言葉 / い抜き言葉 | 「見れる」「してる」のような、口語の言い方や音の抜けた言い方を検出します。 |
| 括弧の対応 | 閉じていない開き括弧と、対応する開き括弧が無い閉じ括弧を検出します。 |
表記のゆれ
同じファイルの中で、同じ語が異なる表記で書かれている箇所を検出します。
| 項目 | 具体例 |
|---|---|
| 送り仮名のゆれ | 行う / 行なう |
| カタカナ語のゆれ | サーバ / サーバー |
| 異体字のゆれ | 﨑 / 崎 |
| 全角半角のゆれ | ABC / ABC、123 / 123 |
※解析はファイルごとに行います。章ごとにファイルを分けている場合は、ファイルごとに判定します。
共通
- 会話文も確認する: オンにすると、通常は地の文だけを検査する「同じ文末の連続」「ら抜き言葉」「表記のゆれ」などを、会話文(台詞)にも適用します(初期状態はオフ)。
AI
AIによる文章チェックを設定します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 指摘項目の選択 | 誤字・誤変換 / 脱字・衍字 / 助詞・活用 / 文のねじれ / 固有名詞の不一致 を個別にオン・オフできます。 |
| AIチェックに使うモデル | 校正に使うモデルを指定します。空欄のときは、AIアシスタントと同じモデルを使います。 |
| AIチェックの結果を消去 | 端末内に保存している過去のAIチェックの結果を消去します。次回のチェックでは全文を解析し直します。 |
ユーザー辞書
作中の固有名詞(登場人物名・地名・呪文や造語など)や頻出語を登録すると、その語は文章チェックの指摘の対象から外れます。
- 登録と読み: 登録時に「読み(カタカナ・省略可)」を入力すると、形態素解析で語の区切りを判定する精度が上がります。ひらがな・カタカナだけの語には、読みが自動で付きます。
- 登録上限: 2,000件まで、1語64文字まで登録できます。
- エディター連携: 文章チェックパネルの「辞書に追加」から、指摘された語をその場で直して登録できます。
- 同期対象: ユーザー辞書はアプリ全体で共通で、Git同期で引き継げます。個人情報保護のため、Googleの自動バックアップの対象からは外しています。
11.4 整形
エディターのメニュー(⋮)の「整形」(→ 整形)と同じ項目が、同じ「字下げと空き」「記号」「文字幅」のグループで並びます。ここで変えたチェックは、次に整形のダイアログを開いたときの初期値になります(ダイアログで整形したときのチェックも、ここに反映されます)。ここでは本文は変わりません。
「一字下げ」の下の「編集」で、一字下げしない行を追加・編集・削除できます(→ 一字下げしない行を追加する)。
11.5 組版設定
組版プレビューとPDF出力で使うレイアウト(版面)、もくじのプリセット、扉ページのプリセット、奥付を管理します。
本扉・もくじ・扉ページ・奥付を付けるかどうかは、組版設定シートの「前付け・後付け」の節で選びます。この節は出力設定のすぐ上にあり、本扉・もくじ・扉ページ・奥付の順(本での順)に並んでいます。印刷する本のようにページ数を4の倍数にそろえるときは、節の最後の「ページ数を4の倍数にする」をオンにします(既定はオフ)。全体のページ数が4の倍数になるように、奥付の手前(奥付を付けていないときは最後)に白紙を入れます。
版面設定(組版プリセット)
- 標準プリセット: アプリ全体の基本のレイアウト設定です(削除・改名はできません)。個別の設定を持たないドキュメントは、すべてこの「標準」を使います。
- カスタムプリセット: 「文庫本用」「A5二段組み用」「Web公開用」のように、用途ごとのレイアウト設定をいくつでも作成・保存できます。
- 初期プリセット: 新しくインストールしたときは、Markdownの組版向けに「横書き(Markdown向け)」プリセットが入っています。
- ドキュメント設定の独立: 組版プレビュー画面で設定を変えると、そのドキュメント専用の設定として保存されます。プリセット本体は変わりません。
見本
- 見本の紙: 扉ページ・もくじの一覧の上で、見本に使う組版プリセットを選べます。選ぶと、一覧と編集画面の見本がその紙で組み直されます。選択は保存されます。「標準設定」を選んだとき、または選んだプリセットを削除したときは、標準設定を使います。
- 組版プリセットの見本: 編集画面では、「吾輩は猫である」(青空文庫)の冒頭を編集中の設定でプレビュー表示します。見本の左右の矢印でページを送り、判型・段組・余白などを確認できます。
- 奥付の見本: 奥付を編集すると、入力した内容とQRコードの配置を見本で確認できます。紙は「見本の紙」で選んだ設定を使います。
- 見本を拡大: 見本をタップすると画面幅いっぱいに拡大表示できます(もう一度タップすると戻ります)。
もくじ
本の先頭に、収録作品の題名と開始ページ番号を並べた「もくじ」のページを加えます(既定はオフ。単体の原稿でもオンにできます)。組版設定の「前付け・後付け」でオンにしてサムネイルからプリセットを選びます(初回は「縦書き・もくじ」「横書き・下線のもくじ」の2種が入っています)。
- プリセットを作る: 「設定 › 組版設定 › もくじ」で、文字の向き(縦書き / 横書き。本文の書字方向とは別に選べます)、項目の下線(なし / 一本 / 二重。扉より細い線)、紙面の飾り(囲む / 角だけ囲む / 四隅を切り欠く)とその線(一本 / 二重)、上の余白(0〜30 mm)を選び、名前を付けて保存します。
- できるだけ1ページに収める: 「前付け・後付け」のもくじ欄でオンにすると、文字の大きさはそのままで項目の間隔を詰めます(既定はオフ)。収まらないときは複数ページになります。
- もくじの位置と手前の白紙: もくじは本のいちばん先頭(縦書きでは扉の右隣、扉なしなら本文開始ページの反対側。横書きは左右逆)に来ます。縦書きでもくじが右ページから始まるときは、本の中身を左ページから始めるため手前に白紙を1枚入れます(横書きは左ページ開始時。もくじと後ろのページの間には白紙を入れません)。
- ページ番号と並び方: 扉があれば扉の番号、なければ本文開始ページの番号を常に算用数字(縦書きは縦中横、3桁以上は縮小)で載せます。もくじ自身もページ数に数えます。「もくじ」の見出しは縦書きでは右上、横書きでは左上に置き、項目は見出しから1字下げた位置から均等に並べます(作品が少ないときは本文3行分までの間隔で詰め、2ページ目以降は見出しを出しません)。1行に収まらない長い題名は末尾を切り詰めて警告を出します。
- ノンブル・柱: もくじと白紙にはノンブルも柱も打ちません(「すべてのページにノンブルを入れる」がオンのときだけノンブルを打ちます)。ページ数には数えます。
- 背景と端末間の引き継ぎ: 扉ページと同様に背景の PDF(10 MB まで)や PNG(50 MB まで)を設定できます(仕様・注意点は下の「扉ページ」と同じです)。
扉ページ
原稿の先頭に、題名・副題と飾りを置いたページ(扉・中扉)を1枚加えます(単体組版は既定オフ、シリーズ組版は既定オン)。組版設定の「前付け・後付け」でオンにしてサムネイルからプリセットを選び、「題名」「副題」のチェックで表示する行や副題の文言を編集できます(初回はサンプル4種が入っています)。
- プリセットを作る: 「設定 › 組版設定 › 扉ページ」で、文字の向き(縦書き / 横書き。本文とは別に選べます)、揃え、文字の大きさ(本文の0.8〜3.0倍)、題名の飾り(囲む / 角だけ囲む / 線)、紙面の飾り(囲む / 角だけ囲む / 四隅を切り欠く)と線(一本 / 二重)を選び保存します。配置は仕上がり寸法基準で決まります(ノドが小口より広いときはその差だけノド側へ寄ります)。
- 扉が来る側とノンブル: 扉は必ず紙の表(縦書きは左ページ、横書きは右ページ)に置きます。本文の開始ページも紙の表にしているときは、扉と本文の間に白紙が1枚入ります。扉にはノンブル・柱を打ちません(「すべてのページにノンブルを入れる」がオンのときだけノンブルを打ちます)。扉もページ数に数えます。
- 題名の配置: 題名は折り返さず1行で飾りの内側に収めます(0.8倍まで縮小しても収まらないときだけ末尾を切り詰めて警告します)。参照先のプリセットが削除されているときは扉を出力せず警告を出します。
- 背景に PDF・PNG を敷く: プリセット編集画面の「背景」から PDF(先頭ページを使用、10 MB まで)または PNG(50 MB・縦横 20000 px・1億画素まで。JPEG等は不可)を選べます。
- サイズ調整: PDF は仕上がり寸法(塗り足し込みなら塗り足しまで)の中央に配置します。PNG は縦横比が紙面とほぼ同じ(差 5% 以内)なら塗り足しまで隙間なく埋め、大きく違うなら仕上がり寸法内に収めます。敷いた状態で 150 dpi 以下になるときは警告を出します。
- 出力時の色と変換: カラー(CMYK)出力では、PDF は元の色(CMYK・特色含む)のまま、PNG も元の色のまま(400 dpi 超は 400 dpi に縮小)埋め込みます。グレースケール・二値出力では、灰色(300 dpi)・白黒(600 dpi)の画像に変換して埋め込みます(ただしグレーや白黒だけで作られた PDF は画像化せず PDF のまま埋め込むため、K 版の細い罫線も太りません)。
- メモリ不足と別端末への引き継ぎ: メモリ不足等で背景を埋め込めなかったときは背景なしで出力して通知します。また、プリセットの設定はGit同期や端末バックアップで引き継がれますが、背景の PDF・PNG ファイル自体は引き継がれません(別端末では背景なしで出力されるため、背景ファイルを選び直してください。プリセットのZIPエクスポートには背景も含められます)。
奥付
同人誌や書籍の巻末に載せる「奥付」のひな形を作成・管理します。
- 入力項目: 書名(空欄のときはドキュメント名)、発行日、サークル名、著者名、表紙制作者、印刷所、連絡先(複数行)、注意事項(複数行)を入力できます。入力した項目だけを出力します。
- QRコード登録: 著者サイトやSNSなどのURLを3件まで登録でき、奥付の下部に正方形のQRコードとして出力します(入りきらないときは読み取れる大きさを保ったまま数を自動調整します)。
- reylFの宣伝協力: 「reylFの宣伝を許可」をオンにすると、奥付にアプリの紹介クレジットと、紹介ページへのQRコードを追加します(初期状態はオフ)。
- バックアップ保護: 奥付に登録した名義や連絡先は、プライバシー保護のため、Googleの自動クラウドバックアップの対象から外しています。
プリセットの持ち出しと取り込み
- 書き出し(エクスポート): 組版設定右上の「︙」→「すべてエクスポート」で組版・扉・もくじ・奥付のプリセットを一括で ZIP 保存できます(各一覧の「︙」→「エクスポート」から1件ずつの書き出しも可能)。組版プリセットを書き出すときは「紐づく扉・もくじ・奥付も含める」を選べ、背景の PDF・PNG も一緒に含められます。
- 取り込み(インポート): ホーム画面の「インポート」で ZIP を選びます。同じ ID のプリセットがあるときは「置き換える」か「取り込まない」を選べます(同名で別 ID のプリセットは番号を付けて両方残します)。上限超過分はスキップし、背景を読み込めなかったものは背景なしで取り込みます。
11.6 投稿サイト
小説投稿サイトごとの仕様に合わせて、エディターで挿入する記法と投稿先URLを設定します。
| 設定項目 | 選択肢 |
|---|---|
| ルビ | |親文字《ルビ》(小説家になろう、カクヨム、ハーメルン等)<br/>[[rb:親文字 > ルビ]](pixiv) |
| 傍点 | |傍点《・・》(小説家になろう等。ルビ代用記法)<br/>[[emphasismark:傍点 > ・]](pixiv、文庫ページメーカー)<br/>《《傍点》》(カクヨム、ハーメルン、エブリスタ等) |
| 章タイトル | # 章タイトル(文庫ページメーカー)<br/>[chapter:章タイトル](pixiv) |
| 改ページ | ===(文庫ページメーカー)<br/>[newpage](pixiv) |
| 挿絵 | [[image:パス]]、絵に文字を重ねるときは `[[image:パス |
| 改ページの位置指定 | [newpage:左右:上下](reylF独自。→ 改ページの後を中央などに寄せる) |
| 行の揃え | [[mid:文言]]・[[end:文言]](reylF独自。→ 1行を中央・行末にそろえる) |
| 投稿先URL | 原稿メニューから投稿ページをブラウザで開くためのURLを設定します。 |
傍点を「ルビで代用」するとは
傍点の記法が無い投稿サイト(小説家になろうなど)向けに、傍点を付ける文字の数と同じ数の「・」をルビとして付ける記法(|傍点《・・》)です。投稿先のサイトでも、reylFのプレビューと組版でも、傍点として表示・組版されます。
原稿ごとに投稿先を変える
作品ごとに投稿先が違うときは、エディターのメニュー(⋮)→「投稿サイト」で、その原稿だけの投稿先を選べます。
記法の一括変換
テキストモード(.txt)の原稿で投稿先の設定を変えると、「本文の記法も変換しますか?」という確認ダイアログが表示されます。
「変換する」を選ぶと、本文中のルビ・傍点・章タイトル・改ページ・太字・斜体を、新しい投稿先の記法にまとめて変換します(変換後に Undo で元に戻せます)。
11.7 保存管理
自動保存、端末内データのバックアップと復元、変更履歴を管理します。
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| 自動保存 | オンにすると、変更を一定の間隔で自動保存します。文字を書き続けている間も保存します。 |
| 自動保存の間隔 | 変更してから自動保存するまでの間隔を 5〜30秒 の範囲で設定します。 |
ほかのアプリへ切り替えたとき、ホーム画面へ戻ったとき、画面を消したときは、保存間隔を待たずにその場で保存します。一度保存した原稿は、自動保存がオフでもこのときに保存します。まだ一度も保存していない新しい原稿は、自動保存がオフのときは保存しないため、そのままアプリが終了すると失われます。
アプリ内データ
ドキュメントの一括エクスポート、バックアップの作成、変更履歴の容量の確認ができます。バックアップからの復元は、ホーム画面の「インポート」でバックアップの ZIP を選びます。
| 項目 | 操作内容 |
|---|---|
| 全ドキュメントをエクスポート | すべての原稿(テキストファイル)を1つのZIPファイルにまとめ、選んだ保存先に保存します。 |
| タグ付きエクスポート | 原稿本文に加えて、タグ・グループ構成・並び順を含む完全なバックアップZIPを作り、選んだ保存先に保存します(画像を含めるかを選べます)。 |
| 変更履歴 | 端末内に保存している過去の履歴データの使用容量を表示します。「履歴を削除」で履歴だけを削除して空き容量を増やせます(原稿本文は残ります)。 |
タグ付きエクスポートにおける画像の扱い
エクスポートするときに「画像を含める」か「本文だけ」かを選べます。
- 画像を含める(推奨): 原稿本文・タグ・グループ階層に加えて、挿入した画像もすべて含めます。機種変更や完全なバックアップにはこちらを使ってください。
- 本文だけ: 画像ファイルを除いて、テキストとメタデータだけの軽いZIPを書き出します。
[!WARNING] 機種変更時のデータ移行に関する重要事項 reylF は執筆データのプライバシーを守るため、原稿データを端末内に保存し、Googleアカウントの自動クラウドバックアップの対象から意図的に外しています。 新しい端末へ機種変更するときは、事前に「タグ付きエクスポート」でZIPを書き出して新しい端末へ移すか、Git同期を設定してください。
端末のバックアップで引き継がれるもの
Googleの端末バックアップやデータ移行機能を使ったときに引き継がれる項目は次のとおりです。
| 引き継がれる項目 | 引き継がれない項目(手動移行が必要) |
|---|---|
| 接続リポジトリ設定(URL、ブランチ名、割当グループ) | 原稿本文、タグ、グループ階層などの作品データ |
| アプリ基本設定(文字サイズ、テーマ、記法、組版設定等) | GitHubアクセストークン、AIプロバイダのAPIキー |
| コミット名・メールアドレス(高度な設定) |
11.8 Git / GitHub設定
GitHubなどのGitリポジトリと接続して、複数端末での原稿の同期と自動のバージョン管理を設定します。
アカウント連携
次のどちらかの方法でGitHubアカウントを連携します。
- GitHubでログイン(推奨): 「GitHubでログイン」をタップすると、1回限りの認証コードがコピーされ、ブラウザで認証画面が開きます。コードを貼り付けて承認したら、アプリに戻って「認証を確認する」をタップします。
- PAT(Personal Access Token): GitHubで発行した個人アクセストークンを入力して接続します。
Web 版では「GitHubでログイン」は使えず、PAT を貼り付けて連携します(→ 15.4 Git同期)。
※連携を解除するときは「トークンを削除」をタップします。接続中のリポジトリがあるときは、先に接続を削除してください。
同期する接続
同期するリポジトリは「接続」ごとに管理します。
- ライブラリ全体の接続: 端末内のすべての原稿を1つのリポジトリと同期します(この接続は1つだけ作れます)。
- グループごとの接続: 特定のフォルダー(グループ)だけを、それぞれ別のリポジトリと同期します。作品ごとにリポジトリを分けるときに使います。
| 操作ボタン | 内容 |
|---|---|
| 接続を追加 | 新しいリポジトリとの同期を設定するウィザードを開きます。 |
| 編集 | 接続の表示名と同期するブランチを変更し、編集権限を設定し直します。 |
| 削除 | 同期の接続を削除します(GitHub上のリポジトリはそのまま残ります)。 |
フォルダー接続の削除時の注意
グループに割り当てた接続を削除すると、そのリポジトリとの同期を解除し、端末内の該当フォルダーとドキュメントを削除します(リポジトリ側には残ります)。端末内に残したいときは、削除する前に、どの接続にも割り当てていない別のグループへ複製してください。
接続を追加する(4ステップ)
- リポジトリの選択: 連携中のGitHubのリポジトリ一覧から選ぶか、その場で新しいプライベートリポジトリを作ります(URLを直接指定することもできます)。
- ブランチの選択: 同期するブランチを選びます。既存のブランチを選ぶか、最新の状態から新しいブランチを作って始められます。
- 取り込み先の指定: 「新しいグループとして追加」「既存のグループに割り当てる」「ライブラリ全体と同期する」から選びます。
- 内容の確認と実行: 取り込むファイル数と最初の編集権限(ロック状態)を確認し、「接続する」をタップします。
「ライブラリ全体と同期」を選ぶときの注意
すでに中身のあるリポジトリとライブラリ全体を同期するときは、この端末に溜めてきた変更履歴を削除してから接続することがあります(確認画面が出ます)。端末内の変更履歴はリポジトリへ引き継がれません。 原稿はこの端末に残り、接続したあとの変更は通常どおりリポジトリへ同期されます。
編集ロック(安全保護)の仕組み
外部ツールなどで管理しているファイルを誤って上書きしたり壊したりしないように、グループ接続で取り込んだファイルは**最初はすべて読み取り専用(ロック状態)**です。編集したいフォルダーは、グループ一覧のメニューから「編集できるようにする」を選んで、フォルダーごとにロックを解除してください。
ロックを再設定する(編集範囲のリセット)
「編集できるようにする」で解除したロックの状態は、リポジトリ内に記録されます。意図しない範囲を編集できるようにしてしまったときは、接続の「編集」画面で**「ロックを再設定する」**を実行すると、すべての項目を最初の読み取り専用の状態に戻せます。
リポジトリの設定(設定の同期)
「ライブラリ全体」と同期しているときは、エディター設定や組版設定などがリポジトリ内に自動で保存されます。保存先は端末ごとに分かれているので、複数の端末で使っていても設定を上書きし合いません。
別の端末で同じリポジトリに接続したときは、「リポジトリの設定」に、ほかの端末が保存した設定が端末名と保存日時つきで並びます。取り込みたい端末を選ぶと、この端末の設定との違い(例: 「文字サイズ: 16 → 18」)が表示されるので、確認して「取り込む」を押してください。自動では取り込みません。以前のバージョンが保存した設定は「以前の形式(端末の区別なし)」として並びます。奥付・扉・もくじのプリセットは置き換えではなく ID で合わせるので、この端末の作品が使っているプリセットは取り込んでも残ります。
同期の動作
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| 自動で取り込む | オン(既定)のときは、アプリの起動時と前面に戻ったときに、リモートの変更を自動で取り込みます(Pull)。オフのときは、雲ボタンを押したときだけ取り込みます。 |
高度な設定
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| コミッター名 | Gitのコミットログに記録する作成者名です(空欄のときは reylF User)。 |
| コミッターのメールアドレス | Gitのコミットログに記録するメールアドレスです(空欄のときは reylf@local)。 |
| コミットメッセージ | 同期のときに使うコミットメッセージです(空欄のときは Auto-save from reylF)。 |
| Push時に履歴をまとめる | オン(既定): リモートへ送るときに、端末内の細かい保存履歴を1つのコミットにまとめ(Squash)、履歴を簡潔に保ちます。 |
| 1日に1回Pushする | オフ(既定): オンにすると、その日初めてアプリを開いたときに、まだ送っていない変更を自動でPushします。 |
同期エラー・不整合の修復
接続カード右端の修復アイコン(絆創膏の形。同期が止まっているときは赤く表示)をタップすると修復ダイアログが開き、次の方法で復旧できます。設定ファイルの競合や取り込みの保留があるとき、または同期エラーが2回続いたときは、通知の「修復する」からも開けます。
- 競合を解決する: 本文の競合があるときに表示されます。競合解決画面を開いて手動でマージします(推奨)。
- GitHubの内容に合わせる: この端末の内容をリモートの最新状態で置き換えます。
- この端末の内容に合わせる: ロック解除済みの範囲を、この端末の内容でリモートへ上書きします。
- バックアップから復元: 修復の前に自動バックアップした状態(最大5件)を選んで復元します(バックアップに失敗した場合は上書きせずに中止します)。
※それでも解消しないときは、接続を削除して接続し直すか、設定の「不具合の報告」から診断ログを送ってください。
11.9 AI設定
上から順にプロバイダ → APIキー → モデル → 接続テストを設定します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| プロバイダ | 使うAI事業者(Gemini / OpenAI / Anthropic)を選びます。使える事業者は一度に1つです。 |
| APIキー | 選んだ事業者のAPIキーを入力して保存します。キーは端末内の安全な領域に暗号化して保存します。クリップボードから貼り付けると、キーの形式から事業者を判別し、プロバイダを自動で切り替えます。 |
| モデル | 使うモデルを一覧から選びます。一覧にない最新のモデルは「その他(手入力)」で直接指定できます。 |
| 接続テスト | 設定した事業者・キー・モデルで実際にAPIと通信し、正常に応答が返るかを確かめます。 |
| カスタム指示 | すべてのAIとのやり取りに共通して使うシステムプロンプト(文体・役割・制約など)を設定します。 |
| プリセットプロンプト | チャット画面から1タップで呼び出せる定型の指示(校正、続きの執筆など)を追加・編集・削除します。 |
[!NOTE] APIキーの自己調達について AI機能を使うには、各事業者(Google、OpenAI、Anthropic)の開発者アカウントで発行したAPIキーが必要です。APIの利用にかかる料金と利用枠は、利用者と各事業者との契約によります。 APIキーはセキュリティ保護のため、端末バックアップでは引き継がれません。新しい端末では設定し直してください。
11.10 不具合の報告
アプリの動作がおかしいときやクラッシュしたときに、診断ログを確認してから開発者へ送れます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| ログを開発者へ送る | 端末内に記録した動作ログを画面で確認してから、開発者へ送信します。 |
| 送信した報告 | これまでに送信した報告のIDを一覧で確認・コピーできます。 |
動作ログの取り扱い
- 端末内ローカル保持: 動作ログは端末内にだけ一時的に記録します(記録量には上限があります)。外部へ送信するのは、利用者が送信操作をしたときだけです。
- 送信前の全文確認: 送信する前に、送信するログの全文を画面で確認できます。APIキーとGit認証トークンは自動で伏せ字になります。
- 送信失敗時の挙動: 通信できないなどの理由で送信に失敗したときも、ログは端末内に残っています。時間をおいて、電波状況のよい場所で送り直してください。
報告IDと削除要請
送信が完了すると、固有の報告ID(例: R-7K2M-9XQ4)が発行され、アプリ内に記録されます。送信したログの削除を希望するときは、プライバシーポリシーに記載の連絡先へ、その報告IDを添えて連絡してください。
11.11 reylFについて
アプリのバージョン、公式の各文書、オープンソースライセンスを確認できます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| バージョン | インストールしている reylF のバージョン番号を表示します。 |
| マニュアルを開く | このマニュアルをアプリ内のプレビューで開きます。 |
| Webサイト | reylF の公式サイトをブラウザで開きます。 |
| プライバシーポリシー | 個人情報とデータの取り扱い方針をブラウザで開きます。 |
| 利用規約 | アプリの利用条件と免責事項をブラウザで開きます。 |
| フォントのライセンス | 画面表示と組版出力のために同梱している書体のライセンス全文を表示します。 |
| オープンソースライセンス | このアプリが使っているオープンソースソフトウェアの著作権表示とライセンス全文を表示します。 |
11.12 開発を支援
reylF の基本機能はすべて無料で使えます。アプリの開発・維持を応援したい方のために、任意のアプリ内課金(サポーター購入)を用意しています。
- 価格帯と選択: 価格帯は複数あります。どの価格帯を購入しても、何回購入しても、使える機能と特典は同じです。都合に合わせて選んでください。
- 支援特典: 特典として、アプリ内の装飾を虹色にする「ゲーミング表示」が使えるようになります。執筆・編集・PDF組版出力などの基本機能は、購入の有無にかかわらず制限なく使えます。
- 引き継ぎと復元: 同じ Google アカウントで Google Play を使っている端末なら、機種変更後も復元の操作をせずに、購入状態が自動で引き継がれます。
- 決済処理: 決済はすべて Google Play の課金システムで処理します。
11.13 ゲーミング
アプリの画面要素や本文の装飾を、流れる虹色のアニメーションにできるおまけ機能です。「開発を支援」で購入すると設定できるようになります。
| 設定項目 | 説明 |
|---|---|
| ヘッダ背景をゲーミングにする | 各画面の上部バーの背景を、ゆっくり流れる虹色のグラデーションにします。 |
| アプリ背景をゲーミングにする | アプリ全体の背景を、淡い虹色のアニメーションにします。 |
| アプリの文字色をゲーミングにする | アプリ内の文字とアイコンを、流れる虹色で表示します。 |
| エディター内もゲーミングにする | 虹色の装飾をエディターの本文領域にも適用します(常に再描画するため、電池の使用量が増えます)。 |
| ツールバーに「虹」を追加する | 本文の一部だけをゲーミングにする記法 [[gaming:…]] を挿入するボタン「虹」を、エディターのツールバーに表示します(→ 5.1 ツールバー(テキストモード))。ツールバー設定の表示・非表示と同じ設定です。 |
| 流れる速さ | 虹が流れる速さの倍率です。1.0(標準)から 10.0 まで 0.1 刻みで選べ、文字・背景・本文・プレビューのすべての虹に反映されます。スライダーを動かしている間も、画面全体の虹の速さがその場で変わります。値の両脇の矢印で 0.1 ずつ調整することもできます。 |
文字の虹と背景の虹は斜めの向きが交差し、互いに反対の方向へ流れます(同じ方向に流れて見づらくなるのを防ぐためです)。虹は画面全体でひとつながりで、スクロールしても背景の座標に固定されたままです。
初期状態ではすべてオフです。組版出力(PDF・画像)で虹色のグラデーションになるのは、本文を [[gaming:…]] で囲んだ範囲だけです(→ 7. テキストプレビュー)。ここで設定するアプリの装飾(流れる虹)は、組版出力には適用されません。払い戻しなどで購入が失効すると、装飾は自動で元に戻ります。設定値は残るため、再購入するとすぐに同じ装飾を使えます。
11.14 使い方ガイド
複雑な操作手順を、実際の画面上に表示される吹き出しで1段階ずつ分かりやすく案内します。吹き出しが操作対象のボタンや設定項目を枠で囲んで指し示し、実際に画面を操作することで次の段階へ進みます。概要説明などの段階は吹き出し内の「次へ」で進めます。
| ガイド | 案内する範囲 |
|---|---|
| Git 同期 | GitHub へのログインから、リポジトリとの接続完了まで(→ 11.8 Git / GitHub設定) |
| シリーズ組版 | グループの選択から、1冊の本としての組版や「前付け・後付け」の設定まで(→ シリーズ組版) |
| タグ | 原稿の行へのタグ付けから、タグドロワーで探してその行へ移動するまで(→ 8. タグ機能) |
| ツールバー | エディターのツールバーとメニュー(⋮)の使い分けから、ツールバーの並び順や配置を変えるまで(→ ツールバー) |
- 始め方: 「設定 › 使い方ガイド」から各ガイドの「始める」を押します。「Git / GitHub設定」画面やシリーズ組版のセットアップ画面では、上部バーの「?」ボタンからも直接開始できます。
- タグのガイドと「タグ操作」の設定: 行番号の欄の操作(シングルタップ・ダブルタップ・長押し)を「設定 › エディター › タグ操作」で変えている場合も、現在の割り当てに合わせて説明します。どの操作にもタグを付ける割り当てが無いときは、タグドロワーの「+」で付ける方法を案内します。
- 終え方: 吹き出し内の「終了」を押せばいつでも案内を終了できます。ガイドの表示自体は設定や原稿を変更しないため、途中で終了しても設定を元に戻す必要はありません。戻る操作(Android の戻るボタンや Windows 版の Esc キー)は画面を戻すだけで、ガイド自体は終了しません。
- ガイド表示中の操作: ガイドの表示中も画面は通常どおり操作できます。案内と異なる画面へ移動した場合は、その画面に対応する段階まで案内が戻ります。進行状態は保存されないため、次回開始時は先頭から始まります。
- サンプルの本: シリーズ組版の「サンプルの本で始める」を押すと、青空文庫の『竹取物語』を5話に分けたサンプルグループ「竹取物語(見本)」を作成し、そのグループを使って手順を案内します。同名のグループが既にある場合は、既存のグループを使用します。不要になったら通常のグループと同様にいつでも削除できます。
12. キーボードショートカット
外付けキーボードをつないでいるときに使えるショートカットキーです。下の表は初期設定のキーです。キーは「設定 › 一般 › キーボードショートカット」で変更できます(→ キーの割り当てを変える)。
| キー操作 | 動作内容 |
|---|---|
| Ctrl + N | 新規ドキュメントを作成します。 |
| Ctrl + O | ドキュメント一覧画面を開きます。 |
| Ctrl + S | 編集中のドキュメントを手動で保存します。 |
| Ctrl + F | 検索パネルを開きます。 |
| Ctrl + H | 置換パネルを開きます。 |
| Ctrl + Z | 直前の操作を元に戻します(Undo)。 |
| Ctrl + Y | 元に戻した操作をやり直します(Redo)。Ctrl + Shift + Z でもやり直せます。 |
| Ctrl + T | カーソルのある行にしおり(タグ)を付けます。 |
| Ctrl + R | ルビ挿入ダイアログを開きます。 |
| Ctrl + D | 1画面表示と2画面表示(デュアルペイン)を切り替えます。 |
| Ctrl + Shift + P | 編集中の原稿を保存して、テキストプレビューを開きます。 |
ツールバーと「⋮」のメニューには、各操作に割り当てたキーが表示されます。キーの割り当てを変えると、表示も変えたキーになります。
- Windows 版: ツールバーのボタンにマウスを重ねると表示されます。本文の右クリックのメニューには、切り取り・コピー・貼り付け・すべて選択のキーも表示されます。
- Android 版: 物理キーボードをつないでいる間、メニューに表示されます。
検索・置換パネルの入力欄では、次のキーが使えます。
- Enter: 次の一致へ移ります。置換欄で押したときも、次の一致へ移ります。置換するには「置換」「全置換」のボタンを押します。
- Shift + Enter: 前の一致へ移ります。
- Esc: パネルを閉じます。Windows 版では、カーソルが検索を始める前の位置へ戻り、そのまま入力を続けられます。
- Ctrl + Z / Ctrl + Y: 入力欄の文字だけを元に戻す・やり直します。原稿は変わりません。
- 日本語入力の変換中は、Enter で変換を確定し、Esc で変換を取り消します。
- Android のソフトウェアキーボードでは、検索キーで次の一致へ移り、置換欄の確定キーで今の一致を置換します。
- ルビ・章タイトル・太字などの入力ダイアログやグループの追加・編集ダイアログでは、開いてすぐ入力でき、Tab / Shift + Tab で項目やボタンを移動し、Enter で確定できます(ソフトウェアキーボードでは「次へ」「完了」で同様に操作できます)。
キーの割り当てを変える
「設定 › 一般 › キーボードショートカット」に、操作ごとのキーが並んでいます。カスタム挿入ツールにもキーを割り当てられます。
- 変えたい操作の行を押します。
- 割り当てたいキーを押します(例: Ctrl + Shift + B、F5)。この画面ではショートカットは実行されず、押したキーが読み取られます。
- 「割り当て」を押します。
割り当てられるキーは次のとおりです。
- 英字・数字: Ctrl と組み合わせて割り当てます(例: Ctrl + B)。Shift も加えられます(例: Ctrl + Shift + 7)。組み合わせに使える修飾キーは Ctrl と Shift です。
- F1〜F12: 単独でも、Ctrl・Shift・Alt と組み合わせても割り当てられます(例: F5、Ctrl + F5)。
ただし、次の組み合わせは除きます。
- Ctrl + C / X / V / A(コピー・切り取り・貼り付け・すべて選択)。Shift を加えた Ctrl + Shift + C などは割り当てられます。
- Shift + F10(操作メニューを開くキー)と Alt + F4(ウィンドウを閉じるキー)。
このほかのキー(Ctrl を押さない英字・数字や記号などの文字を打つキー、Ctrl + Alt + 英字・数字、Enter・Tab・Esc・矢印などの移動のキー)は割り当てられません。
- 押したキーをほかの操作が使っているときは、その操作の名前が表示され、「付け替える」で選んでいる操作に割り当て直せます。
- 「割り当てを外す」でキーを未設定にし、「初期値に戻す」(または一覧下の「すべて初期値に戻す」)で初期設定に戻せます。初期設定から変えた操作には「変更済み」と表示されます。
- カスタム挿入ツールのキーを押すと、ツールバーのボタンと同じく、選んだ範囲を囲みます。挿入されるのは、そのツールを使えるモードの原稿を編集しているときです。読み取り専用の原稿と、検索欄に入力しているときは挿入されません。キーは、カスタム挿入ツールの一覧にあるキーのボタンからも割り当てられます。
- 削除したカスタム挿入ツールのキーは、一覧に「(削除したツール)」として残ります。このキーを押しても何も起きません。このキーも外せます。
- 割り当てはバックアップに含まれます。Git 同期で設定を取り込むと、ほかの端末の割り当ても取り込まれます。取り込んだキーのうち、この端末で使えないキーには「この端末では使えません」と表示されます。
13. Markdown記法リファレンス
Markdownモード(.md)で使える主な記法です。ツールバーのボタンで挿入できる記法と、手入力で書く拡張記法があります。
| 記法 | 記述例 | 説明 |
|---|---|---|
| 見出し | # 見出し |
ボタンを続けてタップすると、## → ### と見出しのレベルが深くなります。 |
| 太字 / 斜体 / 取り消し線 | **太字** / *斜体* / ~~取り消し~~ |
文字を装飾します。 |
| ルビ | {親文字|るび} |
親文字にふりがな(ルビ)を振ります。 |
| インラインコード / コードブロック | `code` / ``` 囲み |
プログラムのコードや等幅のテキストを整えて表示します。 |
| リンク | [表示テキスト](URL) |
外部のWebページへのリンクを作ります。 |
| 画像 |  |
画像を挿入します。パスに空白や括弧が含まれるときは、自動で  の形に整えます。 |
| リスト / 番号付き / チェックリスト | - 項目 / 1. 項目 / - [ ] 項目 |
箇条書きやToDoリストを作ります。 |
| 引用 | > 引用文 |
引用した文章をブロックで表示します。 |
| 水平線 | --- |
セクションを区切る横罫線を挿入します。 |
| テーブル | 表記法ダイアログ | 行数・列数を指定して表を作ります。 |
| 脚注 | [^注釈名] |
本文に注釈番号を付け、注記を末尾にまとめて表示します(手入力)。 |
| 数式(KaTeX) | $x^2$ / $$ ... $$ |
インライン数式とブロック数式を表示します(手入力)。 |
| ダイアグラム(Mermaid) | ```mermaid ブロック |
フローチャートやシーケンス図を描きます(手入力)。 |
| コラム / 吹き出し / ノート | :::column[タイトル] 〜 ::: |
囲み記事(column)、吹き出し(balloon)、ノート(note)を作ります(手入力)。 |
14. Windows 版
この章では、reylF の Windows 版で Android 版と異なる点を説明します。基本の操作は1〜13 章をご覧ください(「タップ」はクリック、「端末」は PC と読み替えてください)。
14.1 入手と動作環境
- 入手: Microsoft Store から無料で入手できます。更新も Microsoft Store から届きます。
- 動作環境: Windows 11(x64)。
- テキストプレビューとAIチャット: 表示に Microsoft Edge WebView2 ランタイムを使います。Windows 11 には標準で搭載されています(→ 14.5 テキストプレビューとAIチャット)。
- インターネットへの接続: AIアシスト・Git同期・不具合の報告の通信は、Windows のプロキシ設定(「設定 › ネットワークとインターネット › プロキシ」)に従います。
- 多重起動の防止: 二重起動を防止するため、すでに起動している状態で新しく開こうとすると案内が表示され、起動を中止します。タスクバーにある既存のウィンドウをご利用ください。
- Windows 版にないもの:
- 「開発を支援」(サポーター購入)と「ゲーミング」(→ 14.8 開発を支援(購入))
- ほかのアプリの「共有」からの取り込み。ファイルは、ホーム画面の「インポート」で選ぶか、エクスプローラーの「プログラムから開く」で reylF を選んで取り込みます。
- Google の端末バックアップ(11.7 保存管理 の「端末のバックアップで引き継がれるもの」)。PC を移行するときは、14.2 保存場所 の「前の PC からデータを引き継ぐとき」をご覧ください。
14.2 保存場所
| 保存するもの | 既定の場所 | 変更 |
|---|---|---|
| 原稿(本文と画像) | 「ドキュメント」フォルダーの中の Reylf(OneDrive のフォルダーバックアップが有効な PC では、OneDrive 側の「ドキュメント」) |
できます |
| Git の作業ツリー(Git同期のためのリポジトリのコピー) | アプリのデータ領域の中の ReylfRepo |
できます |
| 題名・グループ・タグ・変更履歴などのデータベース、設定、APIキーとトークン、動作ログ | アプリのデータ領域(Windows がアプリごとに用意するフォルダー。通常は %LOCALAPPDATA%\Packages\ の中。reylF を別のドライブにインストールしたときは、そのドライブの WpSystem の中になることがあります) |
できません |
-
現在の保存場所の確認: 「設定 › 保存管理」の「保存場所」に、原稿と Git 作業ツリーの現在の保存先が表示されます。「フォルダーを開く」を押すと、その場所をエクスプローラーで開けます。
-
保存場所の変更: 同じ画面の「変更」を押してフォルダーを選ぶと、その配下に
Reylf(作業ツリーはReylfRepo)を作成し、データを移動します。- 移動する前に、現在の場所・移動先・実行内容を確認する画面が表示されます。
- 移動処理では、開いている原稿を保存し同期を一時停止してから移動先へコピーし、正常にコピーできたことを確認したうえで新しい場所に切り替えます。
- 移動中はアプリを操作できません(コピー中は「中止」を押せます)。
- 移動完了後、元の場所のファイルを「残す」か「元の場所から消す」かを選べます。「元の場所から消す」を選んだ場合も、コピーと整合性が確認できたファイルのみが安全に削除されます。
-
移動できない場所: 次の場所を選ぶと、理由を表示して移動を取りやめます。
- 現在と同じ場所、または現在の場所の内側
- 原稿と作業ツリーが互いのフォルダーの中に入る場所
- 同じ名前のフォルダーがすでに存在する場所
- 書き込み権限がない場所、空き容量が不足している場所
- パスが 260 文字を超える場所
-
Git の作業ツリーを OneDrive などに置かないでください: 作業ツリーには Git の履歴(
.git)が入っています。OneDrive・Dropbox・Google ドライブなどの同期フォルダーやネットワークフォルダーに置くと、同期処理による競合や書き換えの途中で履歴が破損することがあります。こうした場所へ移動しようとすると警告が表示されます(なお、原稿フォルダーは通常のファイル群のため OneDrive 内に置いても問題ありません)。 -
起動時に保存場所が見つからない場合(外付けドライブの切断やネットワーク切断など): 「保存場所が見つかりません」という案内が表示されます。元のドライブを接続し直してから「もう一度探す」を押すか、「既定の場所を使う」「別の場所を選ぶ」を選択してください。明示的な指示がない限り、別の場所へ新しく作成されることはありません。なお、保存場所を移動したときに残した古いコピーを選択した場合は、「移動前の古いコピーです」という確認画面が表示されます(古いコピーを使用した場合、移動後に執筆した内容は反映されません)。
-
初めて起動したときに、原稿のフォルダーにファイルがある場合: 「原稿のフォルダーにすでにファイルがあります」と表示されます。OneDrive などで、ほかの PC から同期されたフォルダーの可能性があるためです。次の中から選択してください。
- 「この PC 用に新しいフォルダーを使う」(推奨。
Reylf 2などを作成します) - 「このフォルダーを使う」
- 「別の場所を選ぶ」
- 「閉じる」
- 「この PC 用に新しいフォルダーを使う」(推奨。
-
複数の PC で同じ原稿フォルダーを共有しないでください: 原稿フォルダー内のファイルは、その PC のデータベースによって管理されています。2台の PC で同じフォルダーを共有すると、次の問題が発生します。
- ゴミ箱やドキュメント一覧の内容は端末ごとに管理されるため、他の PC で作成した原稿が表示されなかったり、不要と判断されて本文が削除されたりすることがあります。
- 保存場所の移動時に「元の場所から消す」を選ぶと、他の PC の原稿ファイルも削除されます。
削除されたファイルは、クラウド同期(OneDrive等)によって他の PC からも消去されます。複数の PC 間で原稿を共有・同期したい場合は、Git同期機能をご利用ください。
-
APIキーとトークン: Windows のデータ保護(DPAPI)で保護した鍵で暗号化して保存します。ほかの PC やほかの Windows ユーザーアカウントへコピーしても解読できないため、PC を移行したときは再入力してください。
-
動作ログ: アプリのデータ領域に記録します。開発者へ届くのは、「不具合の報告」(→ 11.10 不具合の報告)で送信したときだけです。ログ内のユーザーフォルダー名は伏せ字になります。
前の PC からデータを引き継ぐとき
- 新しい PC で reylF を起動します(「原稿のフォルダーにすでにファイルがあります」が表示されたら、「この PC 用に新しいフォルダーを使う」を選びます)。
- 移行元の PC で「設定 › 保存管理 › アプリ内データ」の「タグ付きエクスポート」を開き、画像を含めたバックアップを作成します。
- 新しい PC のホーム画面で「インポート」を開き、そのバックアップを選んで取り込みます。
- GitHub で同期していた場合は、新しい PC の「Git / GitHub設定」で同じリポジトリに再接続します。APIキーも再設定してください。
アンインストールで消えるもの・残るもの
Windows の「設定 › アプリ › インストールされているアプリ」で reylF をアンインストールすると、次の表のようになります。reylF の「詳細オプション」の「リセット」でも、同じものが消えます。
| 消えるもの | 残るもの |
|---|---|
| 題名・グループ・タグ・変更履歴などのデータベース、設定、APIキーとトークン、動作ログ、プレビューのキャッシュ | 原稿のフォルダー(既定は「ドキュメント」の中の Reylf) |
| 既定の場所にある Git の作業ツリー(ローカル接続の履歴と、GitHub へ未送信のコミット) | 別の場所へ移した Git の作業ツリー |
| 「1枚ずつ保存」した画像、エクスポートしたファイル |
- 原稿フォルダー内の本文ファイルは英数字のファイル名で保存されており、題名やグループ情報はデータベースにあります。そのため、reylF を再インストールするだけでは元の一覧には戻りません。アンインストールやリセットを行う前に、「タグ付きエクスポート」でバックアップを作成し、GitHub の接続は Push しておいてください。
- 再インストール後の初回起動時に「原稿のフォルダーにすでにファイルがあります」が表示された場合は、「この PC 用に新しいフォルダーを使う」を選択して開始し、作成しておいたバックアップをホーム画面の「インポート」から取り込んでください。
14.3 キー操作
- 12. キーボードショートカット のショートカット(Ctrl + N・Ctrl + S・Ctrl + F など)は、Windows 版でも同様に使えます。テキストプレビューやAIチャットの表示をクリックした後にも利用できます。
- Esc: Android の「戻る」と同じ働きです。メニュー・タグ一覧・ダイアログを閉じ、画面を1つ戻ります。
- ウィンドウの ×: エディターで「戻る」を押したときと同様、自動保存がオンなら保存して閉じます。オフで未保存の変更があるときは保存の確認ダイアログが表示されます。保存に失敗したときはウィンドウを閉じずに「保存できませんでした」と表示され、「再試行」「保存せずに閉じる」「キャンセル」から選べます。
- 本文のキー(メモ帳など一般的なエディターと同様です):
| キー | 動作 |
|---|---|
| Home / End | 表示している行の先頭/末尾へ |
| Ctrl + Home / Ctrl + End | 原稿の先頭/末尾へ |
| Ctrl + ← / Ctrl + → | 前の単語の先頭/次の単語の先頭へ |
| Ctrl + Backspace / Ctrl + Delete | 前の単語の先頭まで/次の単語の先頭まで削除 |
| PageUp / PageDown | 1画面分スクロール |
| Shift + 移動キー | 選択範囲を広げる |
| Ctrl + A / C / X / V | すべて選択/コピー/切り取り/貼り付け(Ctrl + Insert・Shift + Delete・Shift + Insert も使用可) |
| 右クリック・アプリケーションキー・Shift + F10 | 操作メニュー(切り取り・コピー・貼り付け・すべて選択・行のタグ操作。テキスト選択時は「ルビ」「章タイトル」の挿入も可能) |
| Tab / Shift + Tab | 次/前のコントロールへフォーカス移動(本文にタブ文字は入力されません) |
- マウス操作: ダブルクリックで単語を選択、トリプルクリックで段落を選択します。ドラッグで範囲を選択でき、ドラッグ中に本文の上端・下端へカーソルを運ぶと自動スクロールします。
14.4 日本語入力
- 変換中の文字列は下線付きで表示され、確定した時点で本文に反映されます。未保存の表示・自動保存・元に戻す(Ctrl + Z)の対象になるのは確定後の文字列です。
- 変換中に以下の操作を行うと、変換中の文字列を自動確定してからその操作を実行します。
- クリックする
- 矢印キー等でカーソルを動かす
- ほかのウィンドウへ切り替える
- ツールバーやメニューのボタン、Ctrl + S などのショートカットを押す
- 変換候補はカーソルの直下に表示されます。
- 変換中に原稿が読み取り専用になったときは、変換中の未確定文字列を取り消します。
- 読み上げソフト: NVDA など、Java Access Bridge を使用するスクリーンリーダーで編集中の段落を読み上げられます。reylF は起動時に Java Access Bridge を自動ロードするため、手動で有効化する操作は不要です(ナレーターには対応していません)。
14.5 テキストプレビューとAIチャット
- 表示コンポーネントに Microsoft Edge WebView2 ランタイムを使用します。Windows 11 には標準で搭載されています。
- ランタイムがインストールされていない環境では、「プレビューには Microsoft Edge WebView2 ランタイムが必要です」と「入手する」ボタンが表示されます。「入手する」を押すと Microsoft の公式配布ページがブラウザで開きます。ランタイムをインストールした後、reylF を再起動してください。
- 「プレビューを表示できませんでした。一度閉じてから再度開いてください」と表示された場合は、プレビュー画面を閉じて再度開き直してください。
- 原稿やAI応答内のリンクは、既定のブラウザ(メールアドレスはメールアプリ)で開きます。
- 右クリックメニューで利用できるのは「コピー」「すべて選択」です。
- タグドロワーや画面下部のメッセージが重なっている間は、表示が静止画となりスクロールや選択操作は行えません(閉じると通常通り操作できます)。
- 文字の大きさは「設定 › エディター」(→ 11.2 エディター設定)で変更します(Ctrl + ホイールでのズームには対応していません)。
14.6 組版・PDF・画像
- PDF と ZIP: 書き出しが完了すると、Windows のファイル保存ダイアログが開きます。保存先とファイル名を指定してください。同名の既存ファイルを選択した場合は上書きされます(処理途中で失敗した場合は元のファイルが保護されます)。
- 1枚ずつ保存: 保存先は「ピクチャ」フォルダー配下の
reylFフォルダーです(OneDrive のフォルダーバックアップが有効な PC では、OneDrive 側の「ピクチャ」)。保存先選択ダイアログは表示されず、「原稿名-番号.png」の形式で自動保存されます。- 同一原稿の全ページを再保存した場合は、前回の画像が上書きされます。上書き対象は
reylF直下の同名規則の画像のみで、ほかの画像やサブフォルダーは保護されます。 - 画像保存処理はほかの画面へ切り替えてもバックグラウンドで継続し、reylF を終了すると停止します。保存途中でウィンドウの × を押した場合は確認ダイアログが表示され、「中止して閉じる」を選ぶと保存完了済みの画像を残して終了します。
- 同一原稿の全ページを再保存した場合は、前回の画像が上書きされます。上書き対象は
- エクスポート: エディターの「⋮」メニューの「エクスポート」など、Android 版で他アプリへ共有する操作は、Windows 版では保存先を指定してファイルを保存し、保存先フォルダーをエクスプローラーで開きます。
- 書体: 組版用の同梱フォントは Android 版と共通です。Android 版で端末の標準フォントにより補完される文字は、Windows 版では同梱の Noto Serif CJK JP / Noto Sans CJK JP で補完されます。
14.7 Git同期
10. Git同期と競合解決(マージ) の「同期のタイミングと動作」は、Windows 版では次のようになります。
| タイミング | 動作内容 |
|---|---|
| 起動時・他のウィンドウから復帰したとき | リモートの変更を自動で取り込みます(Pull)。前回の自動取り込みから5分以上経過している場合に実行されます。 |
| 他のウィンドウへ切り替えたとき | 未保存の本文を自動保存し、コミットを予約します。コミット処理は前回のコミットから5分経過後に行われます(リモートへの送信は行いません)。 |
| 最小化したとき | 本文を保存し、5分の待機時間を挟まずに即座にコミットします。 |
| ウィンドウを閉じるとき | 本文を保存してコミットを完了した後に終了します。 |
| サインアウト・シャットダウン・再起動(Windows Update を含む) | 本文を保存してコミットを完了した後に終了します。制限時間内に完了しなかったコミットは、次回の起動時に引き継がれます。 |
-
送信(Push): Android 版と同様、ホーム画面の上向きの雲ボタンから手動で送信します。
-
Windows で使用できないファイル名の扱い: Android や macOS などで作成されたリポジトリには、Windows のファイルシステムで使用できないファイルが含まれている場合があります。
CON・AUX・NUL・COM1などの予約名、およびaux.mdのように拡張子を付与した名前:・?・*・"・<・>・|などの使用禁止文字を含む名前- 末尾がドットや空白である名前
- 大文字と小文字の違いしかない2つのファイル
Windows 版では、これらを次のように安全に扱います。
- これらのファイルは Windows の作業ツリーには展開されません。以後のコミットによってリモートから削除されたり、上書きされたりすることはなく、他の端末では引き続きそのまま利用できます。
- 取り込み時に「この端末では開けないファイルが n 件あります(Windows で使えない名前や、大文字小文字・文字の表し方だけが違って同じファイルになる名前のファイル。ほかの端末では使えます)」という通知が表示されます(対象件数に変動があった場合のみ)。この端末から送信できなかった原稿がある場合は、その件数も併せて表示されます。同期自体はそのまま継続します。
- これらの原稿を Windows 上で開いて編集したい場合は、あらかじめ他の端末側でファイル名を変更してください。
- reylF 以外のツールによって該当ファイルと同名のファイルが作業ツリーに作成された場合、他の端末の原稿を上書きしてしまわないよう、コミット処理を一時停止して件数を通知します。該当ファイルをリポジトリフォルダーの外へ移動させると、次回の同期からコミットが再開されます。それまでは、修復機能の「GitHubの内容に合わせる」を実行しないでください(未送信の変更が破棄される原因となります)。
- Windows 版で原稿やフォルダーの名前の大文字・小文字のみを変更した場合(例:
Notes→notes)、同一ファイルの名前変更として適切に処理されます。変更の途中で PC が予期せず終了するなどして、末尾に「.reylf-case-rename」が付いたファイルやフォルダーが残った場合は、同期を停止して通知します。リポジトリフォルダーを開き、末尾の付加部分を削除して元の名前に戻してください(同名ファイルが重複している場合は、内容を確認のうえ一方に統合してください)。
-
PC 本体の Git 設定の非参照: Windows 版の Git同期は、PC にインストールされた Git for Windows などのグローバル設定(改行自動変換 CRLF への変換、除外設定、コミット署名など)を参照しません。改行コードは LF を維持し、Android 版と完全に一致する形式でコミットされます。PC のユーザー名やマシン名がコミット情報に含まれることもありません。
-
作業ツリーの保存場所: 14.2 保存場所 を参照してください。
14.8 開発を支援(購入)
Windows 版には「開発を支援」(サポーター購入)機能はありません。購入画面およびサポーター特典の「ゲーミング」設定は表示されません。Android 版で購入された特典も Windows 版には引き継がれません。執筆・組版・出力・Git同期などの全機能は、Windows 版でもすべて無料で利用できます。
14.9 右クリックとキーボードでの操作
Android 版で長押しに割り当てられている操作は、Windows 版ではマウスの右クリックでも実行できます。
| 場所 | 右クリック | キーボード(Shift + F10 / アプリケーションキー) |
|---|---|---|
| 行番号(ガター) | 設定「長押し・右クリック」に割り当てた操作 | 本文の操作メニュー「行のタグ操作」から、カーソル行に対して同じ操作を実行 |
| タグドロワー / タグ一覧の見出し | タグの編集 | Tab キーで見出しにフォーカスを合わせて実行すると、タグ編集ダイアログを表示 |
| 保存状態インジケーター(● 未保存 / ✓ 保存済み) | 所属グループの変更 | Tab キーで保存状態にフォーカスを合わせて実行すると、グループ変更ダイアログを表示 |
右クリックや長押しで開いたダイアログは、マウスボタンを離した後も表示が維持されます。ダイアログを閉じるには、外側の領域をクリックするか、Esc キーまたは「キャンセル」ボタンを押してください。
15. Web 版
この章では、ブラウザで動く reylF の Web 版で Android 版と異なる点を説明します。基本の操作は 1〜13 章をご覧ください(「タップ」はクリック、「端末」はブラウザと読み替えてください)。キーボードショートカット、日本語入力、右クリック操作などは、Windows 版(14.3 キー操作、14.4 日本語入力、14.9 右クリックとキーボードでの操作)とおおむね共通です。
15.1 利用方法と動作環境
- 利用方法: ブラウザで
https://syu.run/reylf/app/を開きます。インストールは不要で、新しいバージョンが公開されると次回開いたときに自動で更新されます。 - 推奨ブラウザ: Google Chrome と Microsoft Edge で動作を確認しています(Safari や Firefox でも開けますが、ブラウザの仕様で一部の機能に制限が出ることがあります)。
- 初回起動: 初回はアプリ本体や基本フォントを読み込むため少し時間がかかりますが、2回目以降はキャッシュを使って速く開きます。文章チェックの辞書は初回チェック時に、表示フォント(設定 › エディター › 文字)は選んだときに取得します(読み込みが終わるまでは標準フォントで表示します)。
- PWA(アプリ化): Chrome や Edge のアドレスバーの「インストール」アイコンから、デスクトップの独立したウィンドウアプリとしてインストールできます。保存されるデータや動作はブラウザのタブで使うときと同じです。
- 1つのタブで使う: データを保護するため、複数のタブで同時に開くことはできません。2つ目のタブで開くと「reylF はほかのタブで開いています」と表示されるので、すでに開いているタブを使ってください。
- Web 版にないもの:
- 「開発を支援」(サポーター購入)と「ゲーミング」
- 組版の「1枚ずつ保存」(一括ダウンロードは ZIP で保存できます)
- ほかのアプリの「共有」からの取り込み(ホーム画面の「インポート」から選んで取り込みます)
- Google の端末バックアップ
15.2 データの保存場所と永続化
原稿、データベース、設定、APIキー、アクセストークン、動作ログは、外部のサーバーではなく**お使いのブラウザ内(syu.run のストレージ / IndexedDB)**に保存されます。
- ブラウザ・プロファイルごとの独立: データはブラウザやプロファイルごとに分かれています。同じ PC でも別のブラウザや別プロファイルで開くと初期状態から始まります。複数の環境で原稿を共有するときは、Git同期を使ってください。
- シークレットウィンドウでの注意: シークレットウィンドウ(プライベートブラウズ)では、ウィンドウを閉じるとすべてのデータが消えます。通常のウィンドウで使ってください。
- データの保護とバックアップ: 空き容量不足などでブラウザがデータを自動消去しないよう、起動時にストレージの永続化を要求します(OSやブラウザの設定によっては許可されないこともあります)。万一に備えて、こまめに Git同期(Push)を行うか、「タグ付きエクスポート」でバックアップを保存してください。
- 保存エラーが出たとき: 「ブラウザへの保存に失敗しました」と表示されたときは、タブを閉じる前に本文をコピーして別のエディターなどへ控えてください。
- 保存中にタブを閉じるとき: 自動保存が終わる前にタブを閉じようとすると、ブラウザの確認ダイアログが出ます。「キャンセル」を選んで数秒待ってから閉じてください。
- APIキーとトークンの暗号化: ブラウザ標準の暗号化機能(Web Cryptography API)を使い、外部へ取り出せない鍵で暗号化して保存します。別のブラウザや端末へは引き継げないため、環境を移したときは再入力してください。
- サイトデータの消去に注意: ブラウザの設定から
syu.runのサイトデータ(「Cookie とサイトデータ」など)を消去すると、原稿や設定を含むすべてのデータが消えて元に戻せなくなります。消去する前に、必ず Push または「タグ付きエクスポート」を行ってください。
Android 版・Windows 版から引き継ぐとき
- 元の端末で「設定 › 保存管理 › アプリ内データ」の「タグ付きエクスポート」を開き、画像を含めたバックアップを作ります。
- Web 版のホーム画面で「インポート」を開き、そのバックアップを選んで取り込みます。
- GitHub で同期していた場合は、Web 版の「Git / GitHub設定」で個人用アクセストークン(PAT)を入力し、同じリポジトリに再接続します。AIのAPIキーも再設定してください。
15.3 ファイルの取り込みと書き出し
- インポート: ホーム画面の「インポート」や挿絵の選択では、ブラウザのファイル選択画面からファイルを選びます。
- エクスポートとダウンロード: PDF・ZIP・画像の書き出しやエクスポートは、ブラウザの通常のダウンロードとして保存されます(途中でエラーが起きたときはダウンロードされません)。
15.4 Git同期
- 連携手順: Web 版では「GitHubでログイン」は使えません。GitHub で個人用アクセストークン(PAT)を発行し、「Git / GitHub設定」に貼り付けて「トークンを検証して保存」を押してください(「GitHub でトークンを発行」から発行ページを開けます)。
- 同期するリポジトリに「Contents」権限(読み取りと書き込み)を付けてください。reylF から新しいリポジトリを作るときは「Administration」権限(読み取りと書き込み)も必要です。
- トークンは GitHub API で有効性と権限を確かめてから保存します。認証できないときはエラーになり保存されません。
- GitHub 専用: Web 版の Git同期は GitHub 専用です。ほかの Git サービスには対応していません。
15.5 AIアシストと外部通信
- APIとの直接通信: AIアシストの通信は、ブラウザから各AI事業者(Google Gemini、OpenAI、Anthropic)へ直接送られます。開発者のサーバーは経由しません。
- 通信先: フォント、文章チェック用の辞書、プレビュー用のファイルは、reylF の配信サーバーからだけ取得します。外部のフォント配信サービスなどへは通信しません。
15.6 キーボード操作
- ショートカットキー: 12. キーボードショートカット のキーは、ブラウザ自身が使うキー(Ctrl + N、Ctrl + T、Ctrl + W などのタブ・ウィンドウ操作)を除いて同じように使えます。
- macOS のキー: macOS では、Ctrl キーの代わりに Cmd キーを使えます。
- 右クリックメニュー: 本文の操作メニューは、右クリックまたは Shift + F10 で開けます。
- 貼り付けの確認: メニューから「貼り付け」を選んだとき、ブラウザからクリップボードの読み取り許可を聞かれることがあります(Ctrl + V で貼り付けるときは聞かれません)。
15.7 不具合の報告と動作ログ
- ログの扱い: 動作ログはブラウザ内にだけ記録されます。開発者へ送られるのは、「設定 › 不具合の報告」(→ 11.10 不具合の報告)から送信したときだけです。
- 異常終了の通知: エラーなどでアプリが止まったときは、次に開いたときに「前回、アプリが予期せず終了しました」と表示されます。「不具合を報告する」を選ぶと、送信内容の確認画面が開きます。
- 環境情報: 報告データには、ブラウザ名・バージョンとOSの種類(例:
Web Google Chrome 141 (Windows))が含まれます。
reylF(チラシの裏に10万字書きたい人向けテキストエディター)